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◯両面宿儺
「、、つまらんな。」
別に彼からしたら一人の人間が
死ぬ程度。如何てことない、
筈だけど。でも
何故かいつの間にか
寝ている貴方を強く
抱きしめていた。
幸せそうに眠るその顔。
暖かいその温もりを
何時までも感じれるように
俺はお前を呪う。
離れるなよ。
◯夏油傑
「私は、、」
何を言おうとしたのか。
彼が告げた最後の言葉は
春風が吹いて桜吹雪とともに
何処かに飛ばされた。
それでよかったかもしれないね。
私は君を呪う気なんてないから。
夢ばかり見てないで
早く帰ってきてよ。
寂しいよ。
今は親友もいないんだから。
言葉には零せない
この想い。
咲けとばかりに呑み込んだ
春風が心地良い。
◯乙骨憂太
「、、A、、ちゃん?」
一瞬だけ。
ふわりと靡いた影の中に
貴方が居なくなったような。
そんな幻覚を見た。
後悔したくはないから。
僕は絶対に、死なせたくないよ。
自己満足かもしれない。
でも、だからこそ。
僕からの呪い、
きちんと受け取ってください。
薬指に鈍く光る
銀の呪いを満足げに眺めた。
これで大丈夫だよ。
僕はこれでもう。
Aちゃんの死を
拒めなくなったから。
いつでも思い出して言うよ。
大丈夫、
大大大好き。
▼誰でも死ぬときは一人だろう?
だから、人を呪って死ぬんだよ。
まぁこれはただの持論だけどね。
死にたいなら死ねばいいさ。
僕には関係ない。
あっけらかんと笑う
その声は。
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作者名:381 | 作成日時:2021年2月27日 9時