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◯両面宿儺
「愚者が。」
彷徨いの果てにあるもの。それは大切な人。
知ってる。どっちが愚者なのだろうか。
芽生え終えた命は戻ることはない。
自然の摂理に抗わないで息絶えた。
愚か者は珍しく空を仰ぐ。その銀朱色の眼に見えたのは。
金銀どちらも美しいかった。
その中でも貴方は一際輝いて見えた。銀色細工が彼の眼に映る。
初めての感覚に麻痺を起こしてしまう。
◯夏油傑
秋風紅に染まる頃。元気に過ごしていますか。
そう問いかけるように紅葉と銀杏が躍りだす。
「元気だよ、、A。最近話せてなくてごめんね。」
黄泉の門毎週いっていたんだけれど、少し忙しいの。
知ってるよ、待ってるね。そう言うようにふわりと季節外れの
南風が彼の体を優しく包む。春を待つ。
冬は目の前で、あともう何日寝れば。何時かのように笑いあえる?
私が知らない世界をいつ教えてくれるんだい?彼は問う。
まぁだだよ。春風はいたずらに微笑んだ。
夜だというのに暖かい。喜怒哀楽を表すように
空は澄み切り、貴方が輝く。勝手だと叱られるのは知ってるよ。
宙に浮く。
◯乙骨憂太
夏もそろそろ終焉を迎えるころ。
早すぎるけれど彼岸花が狂い咲きをしている。
赤、白、黄色。それぞれに意味がある。
貴方はそれを伝えたいの?彼の行く先々には白の彼岸花。
"また逢う日を楽しみに"嫌だ。離れていかないで。
違うのよ、まだ生きていて欲しいの。
そう話しかけるように。儚く散るは。
どちらの華か。誰か知らないかしら?
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作者名:385 | 作成日時:2021年2月19日 18時