2話 ページ3
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「……」
「……」
沈黙
長い長い沈黙が部屋の中を支配する
正直、気まずい以外の何でもない
向こうも一人っ子だったらしい
自分以外が部屋にいる、それも異性が
なんて、考えるだけでも恐ろしい
向こうも同じ気持ちなのかもしれない
そして、この長い沈黙を破ったのは、彼だった
意外にも、慣れたような口調で
「…Aちゃんって呼んでいい?」
「え、あ、はい…」
「ありがと。苗字一緒やけん、こんがらがると思ってな」
と
そう言った後、彼はふにゃりと、屈託ない笑顔を浮かべた
一瞬、ドキッとしてしまったけれど私は何とか持ち堪える
そして、思う
嗚呼、これは慣れてるなと
彼は自分が顔が良いのを自覚している
そして、どんな仕草をすれば女の子が堕ちるのかを、知り尽くしている
と、何となく感じ取れた
「…じゃあ、ご飯食べましょう」
「…そやね」
空木さん…大さんは一瞬だけ戸惑った顔をしながらも、隠して同調してきた
これは、先が本当に思いやられる
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暁郗 - 好きです(迫真)ツンケンしてる女の子っていいですよね。こう…でろでろに…、何でもありません。 (2020年12月10日 6時) (レス) id: 14cb33816d (このIDを非表示/違反報告)
トマト(プロフ) - 好きです。やっぱり変に気に掛けられるよりも一人のほうがいいよね。 (2020年12月8日 7時) (レス) id: b8583e168a (このIDを非表示/違反報告)
キキル - あ、好き。一人の時間が一番落ち着くのは一緒。良いよね、一人だと。 (2020年12月6日 22時) (レス) id: 4b53e11b6e (このIDを非表示/違反報告)
猫大好き - あ、もう好きです。大好き。学校行くの?が地雷ってことは不登k((ちょっと、死にそうなのでやめときます (2020年12月4日 17時) (レス) id: 932515d6d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:.ABC. | 作成日時:2020年12月3日 21時