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Only One…【4】 ページ5
玉「ねぇ、この本貸して？」
A「…え？」
玉「貸して？…ダメ？」
ちょっと自分でも強引だと思ったけど(笑)
それでも何かきっかけが欲しかったから。
A「？そんなに読んでみたくなりました？…嬉しい。この本私のお気に入りなんです」
玉「そうなんだ、でも大丈夫。ちゃんと返すし」
A「あ、返さなくてもいいですよ、気に入ってもらえたなら差し上げます」
ニコッと笑顔で手に持った本を差し出す彼女
え、っと…気に入ってるのは本じゃなくて君なんだけど。
てかこの子俺のこと知らない…？
玉「ありがと、ホントいいの？あーてかさ、俺のこと知ってたり…する？」
彼女はそう言われてまじまじと俺の顔を真剣に見てくる＿＿＿
あぁ なんかもう… ヤメテ///
A「ごめんなさい…知り合いでしたっけ…？」
彼女が放った言葉に俺もアイドルとしてまだまだだな、と痛感しつつも心のどこかで『好都合』と感じてしまう。
玉「あ、いやごめん、初対面だわ」
A「ふふ…びっくりしました、私忘れてるのかと思った」
彼女がそう言って笑う
あぁ…なんか不思議
彼女が笑かけてくれる、それだけのことで
ずっと自分を取り巻いていた先の見えない不安も全部どこがに消え去ってくような気がした
好きだな、これは…
初夏の緑が香る風に包まれながら
俺は君との未来を確信したんだ＿＿＿＿
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作者名：えるみぃ | 作成日時：2014年9月7日 3時
