Only One…【2】 ページ3
玉「夏休み時期だし、バレないっしょ」
独り言で軽く自分を正当化して、そのままためらいなく奥へ進む＿＿
へー広いな、すげぇ…湖まである！
思った以上に広かった敷地には、ガラス張りの開放的な図書館の建物とその隣には小さい湖。
人目を気にしてチラチラと図書館を覗きながらも俺は湖のギリギリのとこまで行ってみる
そっと水面にふれると冷んやりと身体に涼しさが走る
やっぱ夏休みで全然人いないじゃん！！ラッキー！！
少し特別な自分だけの場所を見つけたような高揚感で俺はすっかりいい気分になっていた。
そのまま俺は少しボーッとしたくなってすぐ近くの芝に座り込む＿＿＿
玉「…ん？」
ふと気付くと近くに茶色いカバーの少し古びた本がそっと置いてあった。
カバー付いてるし、誰かの忘れ物かな…？
まぁ…人の物を手に取るのは悪いとは思うけど…
何か持ち主が解るような情報があるかもしれないし。
そっとその本に手を伸ばして持ち上げた時、本に挟まっていた何かがスルッと落ちかけた＿＿
玉「…ネックレス…?」
その瞬間
A「あ…の…それ…！」
突然後ろから女の子の声がした
玉「あっっ！ごめん」
とっさに出た言葉と同時に後ろを振り向こうとすると、手に持っていた本から反動でスルリとネックレスが完全に落ちた。
玉「あっ」
言葉が出た時にはもう遅かった…
さっきまでキラキラと光を反射していたネックレスは緑の芝の中に消えていた
玉「あ…どうしよう…てか、もしかして持ち主さん？」
言いながら慌てて顔を上げた時、
目の前にいた彼女を見て一瞬時間が止まった
ってそれは大袈裟な言い方かもしれないけど(笑)
でもとにかく…
今までに感じたことのない衝撃が身体中を駆け巡ったのは確かなんだ＿＿
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作者名：えるみぃ | 作成日時：2014年9月7日 3時
