私たち、結婚してます2【櫻井孝宏】

初めまして ページ27

櫻井side

今日最後のアフレコを終えケータイを確認した俺は
すぐに荷物をまとめ控室のドアを開けた


神「そんな急いでどうしたの？
......え、まさか」


櫻「そのまさかだよ、んじゃお疲れ！」


福「あ、お疲れ様です...」


入「神谷さん、櫻井さん何かあったんですか？」


神「あれでしょ」


福・入「「...！」」


すぐに察してくれた神谷に手を振り、急いで車に乗る
病院内は走ってはダメ。わかっているがそれどころじゃない


櫻「A......！！」


「孝宏、さん...」


助「旦那さんですか？」


櫻「はい」


ベッドに横になりながら涙目で見つめてくるA
...そして腕に抱きかかえられた、初めて会う我が子


助「奥さんとても頑張りましたよ笑
たくさん褒めてあげて下さいね」


櫻「A...傍にいてやれなくてごめん
ありがとう、よく頑張ったな」


「うんっ...」


泣きながら嬉しそうに頷くAの頭をそっと撫でる
恐る恐る我が子に手を差し出すと、キュッと握ってくれた


櫻「っ...俺が、パパだよ......」


「ふふ、孝宏さんも泣いてる...笑」


櫻「よかった...無事に産まれてきてくれて」


AからのLINEを見た時、嬉しさよりも不安が募った

今日はどうしても休めず、一緒にいてあげることができなかったから
母子ともに健康であることを祈りながらきた


「あのLINEは助産師さんに送ってもらったの
産まれたよ、だけだったでしょ？笑」


櫻「マジで不安だった俺...
Aのこともこの子のことも何も書いてないから...」


「ごめんね？」


櫻「いいよ、無事でいてくれたらそれでいい
...ファンのみんなに報告する？」


「ん、したいんだけど...
さすがに疲れちゃって力入らない...」


櫻「たまには俺がツイートするよ
ケータイ借りるね」


「いいの？」


櫻「うん、言いたいこともあるし笑」


ケータイを受け取り、Aの指を握っている写真を撮る
うわこれ可愛い...後で俺のケータイに送ろう


櫻「どこでツイートすんだ...？
...あったあった、これか。えーっと...」

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