47話 ページ47
そんな長すぎる悪夢のような夜を終えた。
「立てるか」
「…うん」
泣き疲れ少し意識を失っていた。
私を運ぶことができない兄は座り込んでずっと私を支えてくれていたらしい。
「ごめん、隠に運んでもらえばよかったのに。」
「俺が断った。」
背中が暖かい。
鬼殺隊の隊服は黒だから陽の光を吸収したのかな、ポカポカする。
「…少しくらい、兄らしいことをしたかった。」
あぁ、さっきは自暴自棄になってたのかな。
泣いてスッキリした。
「ずっとしてくれてた。」
見えないけど、お兄ちゃんの表情がわかるよ、
「A、」
「なーに」
お兄ちゃんも私と一緒に泣いてたのも知ってる、声震えてたもん。
今も少し声掠れてるし。
「よく、頑張ったな」
それは兄としてなのか、
はたまた水柱として、先輩としてなのか、
「……はやく、狭霧山に戻ろ」
「あぁ。」
鱗滝さんが待ってる。と傷だらけの手を引いた。
_
(そっちは住宅街だ)
(お兄ちゃんが手を引くべきじゃん…)
(誰か冨岡兄妹止めろ！？あの怪我で帰ろうとしてるぞ！！)
(正気か！？)
(蝶屋敷へ運べ！)
_
「A！無事だったんだな！」
「よかった〜」
「半々羽織と一緒じゃねーのか」
「怪我は平気？」
「………」
「みんなやめてあげて！そんな一斉に話しかけるのは酷だよ！！」
炭治郎も無事だったんだね…、
禰豆子、日本語上手(歳の差1)
伊之助も元気そうでよかった。
カナヲも元気そうでよかった。
善逸も元気そ(ry
「…無事。」
「私じゃなくて…Aが鏑丸君に助けてもらうべきだと思う」
「なんか嫌がられてる気がする。」
「シャーッッッッッ」
「ほら。」
伸ばしかけた手を引っ込めようとすれば、鏑丸はそこを伝って私の頬に短く口を付けた。
食われるかと思った。
「きゃー！」
「…急な思わせぶりな態度やめてよ。」
「思わせぶりって。」
貴方の助けがなくても平気、
これからは、お兄ちゃんと一緒だから平気
「待たせたなA、」
「こんなところに居たのかィ」
「あれ、不死川さんまで」
お疲れ様です、と会釈をした。
「ほらよ」
「目が見えない相手にする物の渡し方じゃない」
箱の角が額に当たって悶絶しながらそれを拾い上げた。
「なんですかこれ」
「誕生日だろ、お前。」
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柊蓮(プロフ) - 毎年、誕生日に読んで号泣してます…大好きです。この作品も、同じ作者様の作品も。ついに夢主ちゃんとおんなじ16歳になりました…来年もまた読みに来ますっ素敵な作品を本当にありがとうございます。 (2月9日 1時) (
レス) @page50 id: 4d2be51c25 (このIDを非表示/違反報告)
芽依 - ボロ泣きです、、最高です、後日談までもう泣けてくるんですが、、すれ違う兄妹の書き方が神ってますね、素敵な作品を読ませていただきありがとうございました、、！ (1月30日 10時) (レス) @page50 id: e9435a06b7 (このIDを非表示/違反報告)
ひよ(プロフ) - 涙止まりませんでした､､､出会えて良かったです､､､ (11月24日 13時) (レス) @page50 id: 477ea6ec3d (このIDを非表示/違反報告)
ピンス - 流石に泣きました。後日談も最高です。神作品ありがとうございます… (11月10日 23時) (レス) @page50 id: 18a9383861 (このIDを非表示/違反報告)
てんごく(プロフ) - めっちゃ泣きました。凄い良いお話です (10月5日 18時) (レス) @page50 id: e622d65d6b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：だむい
| 作成日時：2020年7月26日 20時
