【鬼滅の刃】冨岡の妹がだいぶ冨岡。

38話 ページ38

知らない部屋に飛ばされた。





感じたことのない重圧感に刀を握る手に汗が浮かんだ。









「水の呼吸の剣士か」


「……」






「雑な鍛え方…、赤子が刀を振り続けたような姿だ」


「……」








6つの目とボリューミーな髪と暗いのに派手な着物、



…濃い、なんか濃い。









「水の呼吸 壱ノ型 水面斬り」


「うむ、剣技で語り合う姿勢か」








「ダメだA…っ」




まだ何もされて無いのに、信じられないくらいの威圧に押された。




時透が腕を飛ばされ動きを封印される程の実力者。








「月の呼吸 壱ノ型 闇月・宵の宮」


「なッッ………るほどね」






なんだこの呼吸、そりゃあ時透があぁなるわけよ。






「この技を避けるとは…」



「怪我したら…伊黒さんが心配する。」







剣で捌こうとしてたら腕ごと飛ばされてた。




自分が怪我することに執着はなかったけど、私が怪我をすると心配してくれる人がいるから。









「水の呼吸…えっ、」




攻撃をしようとしたら視界から消えた。



ハッとして振り返れば腕を落とされた玄弥と上弦の壱。









「見えな、かった…」




動きが速すぎる、兄さんより…時透の朧より、いや比べて物にならない。





月の呼吸だって次また避けれる確証ない、









「ふむ…月の呼吸、」


「あ…」







まずい。目の前に来てるの、気づいてたのに。









「ぼーっとしてんじゃねェ馬鹿女ァ！！」



「っ…水の呼吸 漆ノ型 雫波紋突き」








今、勝てないって思った。


一瞬諦めた。








「風の呼吸 壱ノ型 塵旋風・削ぎ」



「捌ノ型 滝壷っ…玄弥これ！」





玄弥の前に滑り込んで、切り落とした鬼の髪の束を渡した。





「悪い、助かる」



「早く回復して。水の呼吸…」









私は、今まで鬼に負けたことは一度だって無い。




だから今こうやって生きてるんだから、




だから今も負けない、まだ死なない。死に時はここじゃ無い。









「弐ノ型 水車」






髪の毛を渡したがあんな危篤状態で鬼化したら進行が進みすぎる。



時透もあの出血量だと危険に変わりはない。









それに、それに……



「はやく、終わらせなくちゃ」








兄さん、生きてるよね。




鎹鴉の伝令はない、兄さんは強いからきっと大丈夫。







大丈夫……






「目の前の戦いの集中できぬ故」


「ぐぅッッ…」




集中、出来るわけないじゃん。

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