魔王は限界オタク

偶然 ページ39

side she










モブ｢お姉さん可愛いねー俺らと遊ばない？｣



そんな絵に書いたようなナンパが存在するんだろうか。


結論、した。




久々のオフ、服でも買っておしゃんなカフェでご飯でも食べようと思っていたのにこんなんに絡まれた。最高にツイてない。

伊達メガネとマスクの変装はしてるけど...




｢いや...｣



モブ｢え〜いいじゃーんめっちゃタイプ〜｣







ヤンキーっぽい男の人が3人、正直怖い



｢人を、待ってるので｣


嘘だ

配信者はボッチがスタンダード


つまり助けてくれる人は居ない



モブ｢え〜？じゃあその人が来るまで！｣


モブ｢てかお姉さん見たことある...なんだっけ｣



男が手を伸ばしてくる



｢やめて！｣






誰か助けて、


怖くて目をギュッと瞑ったその時





？｢ちょっと、俺の彼女になにしてんの？｣




ふわっと肩を抱かれた



何故かじんわり耳に馴染む声をしている人



深く被ったフードとマスクで顔はよく見えない





？｢ごめんなぁ〜...いち、お待たせ｣





いち、



か...




いちか？



ちょっと持っとって、


と渡されたスマホ、



｢？｣


見てみると画面に何か映ってて




｢！｣


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だるまいずごっど✓ (編集)
@darumaisgod

CrazyRaccoon所属
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だるちゃんのTwitter、の右上に編集ボタン

これが示すことは1つ


目の前でヤンキーを追い払ってくれてるこの人はだるちゃんだ



｢だる...たっ....だーくん！｣




配信者名も本名も言うのが気が引けてよく分からない呼び方をしてしまう



私にしか見えないようににやっと笑ってスマホを回収する





だ｢ほら、こいつ俺の彼女だから｣





だ｢いち、行こうか｣




｢え、？う、うん！｣





肩を抱かれたまま恋人同士みたいに、でも無言で歩く




.



.





.






.







少し歩いた先で




｢だるちゃんでしょ？｣

だ｢いちかだよな？｣





2人の声が同時に重なる




顔を見合わせて笑った




だ｢たまたまナンパされてる女の子居るなと思って顔見たらいちかやった、すぐ分かったよ｣




｢いや本当に助かったよ〜怖かった〜｣



だ｢買い物？｣



｢そう、洋服買いたくて｣



だ｢俺も行く〜｣



｢用事があったんじゃないの？｣




だ｢終わって帰ってるとこ｣



｢へー、じゃあ美味しいカフェも教えてもらお｣





だ｢喜んで、｣

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