ショウタイ/1 ページ33
深澤と阿部は、宮舘の病室の前でラウールを待っていた。
宮舘たちが何を話しているのか、声が小さくて外から聞き取る事は出来ない。
ab「大丈夫かな、ラウール」
fk「……信じるしかないよな」
ab「……そうだね」
深澤と阿部はそこで一旦途切れた。
少しして、ふと阿部が口を開いた。
ab「ごめん、トイレ行ってきていい?」
fk「ああ、いいよ」
ab「大丈夫? 一人で」
fk「たぶん……護身用にナイフくらいは持ってる」
ab「ならいいけど……すぐ戻る」
そう言って阿部はそそくさと席を立った。
一人残された深澤は、改めて病室の中の声が聞こえないか耳を澄ませたりした。
声だけは聞こえるが、やはり会話の内容はまでは聞き取れなかった。
人目がない事を確認して、彼は赤い瞳で指を鳴らした。
彼は宮舘の病室に入ると、仕掛けておいたレコーダーを回収し、それを再生し始めた。
ru《僕を選んだのはどうしてですか》
dt《……君が俺たちの希望だから、かな》
ru《……え?》
＿＿希望、ねえ。馬鹿馬鹿しい。
彼は録音を聞いて鼻で笑った。希望など、持ったところで無駄なのに。
dt《俺と翔太は君に賭けてる》
ru《……え?》
dt《ボスを止めて欲しい。もう俺たちには止められないんだ》
ラウールに自分を止めさせるだなんて、そんなこと出来る訳が無い。させる訳が無い。
宮舘と渡辺も馬鹿な事を考えたものだ。裏切るなんて、本当に馬鹿。
ru《ねえ……ボスが誰だか教えて》
dt《……っ》
ru《そこまで言うなら、ボスが誰だか教えてよ》
dt《……》
＿＿うわ、あっぶねえ。
録音を最後まで聞いて、彼は思わず笑みを零した。
あと一歩で宮舘はラウールに自分の正体を話すところだった。このタイミングで確認して本当に良かった。
「あーあ、マジで余計な事してくれるじゃん」
＿＿悪い子には罰を与えないと、ね?
彼は隠し持っていたナイフを握り、宮舘の首に滑らせた。
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ネイジュ・ピエール(プロフ) - え？あ？え？あ？え？？え？？？自担・・・え？？？(混乱)いや・・・すごいです。(語彙力) (2020年6月2日 14時) (
レス) id: dc089a6cc9 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - 祐莉さん» コメントありがとうございます! これから細かい種明かしをする(はず)なので楽しみにしていてください! (2020年6月2日 10時) (レス) id: 5d0eab8cc9 (このIDを非表示/違反報告)
祐莉 - 楽しく読ませてもらってます！ ついにボスが明かされましたが、ひそかにしていた予想が当たり過ぎてびっくりしてます! (2020年6月1日 21時) (レス) id: ea9cf53e18 (このIDを非表示/違反報告)
祐莉 - こちらこそコメントありがとうございます！もちろん明かされる日まで心に留めます！実は、前回のコメントもコメント欄見てる人も多いから考察人物とかはあえてぼかしました! 身体に気をつけて!これからも応援してます！ (2020年5月24日 23時) (レス) id: ea9cf53e18 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - 祐莉さん» コメントありがとうございます! 2人ってどの2人だ? あ、言わないでくださいね、心の中に止めておいてください笑 これからもよろしくお願いいたします! (2020年5月24日 15時) (レス) id: 5d0eab8cc9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2020年5月23日 9時
