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第七話 You.side ページ8

玄関につくと、姉が仁王立ちで待っていた。

姉「遅かったじゃん。まーたあのイケメンとほっつき歩いてたわけ?このアタシを差し置いて?アンタみたいなブスでバカ、誰も相手にしないのに。期待してるとかウケるんだけどww」

汚い笑い声をあげながら私に悪口を言ってくる姉。

無言で通り過ぎようとしたけど、腕を引っ張られてしまった。

貴方「な、なに?」

姉「何じゃないわよ!今度春くんと遊んでるとこみたら、母さんたちに言うからね!」

貴方「わ、わかった。わかったから離して…ご飯…作らないと…」

姉さんが2人にチクれば、私は何も抵抗できない。

だって両親は、私が生まれた時からずっと、姉さんしか見てないもの。

でも、見方はちゃんといる。それが春。

私は一人じゃないと言い聞かせながらも、心の何処かでは肯定してしまっている。

これは毎度の事なんだけどね。

ある程度料理を作り終えると、外は真っ暗になって、両親が帰ってきた。

母「ただいま。…ご飯できてるわけ?」

貴方「うん。丁度できたよ。」

母「そ。じゃあ、夕食後には洗濯物と、お姉ちゃんの部屋の掃除をしておいてね。」

父「お前は役立たずなんだから、少しは親に貢献しないといけないからな。」

貴方「…うん、分かったよ。お父さん、お母さん。ちゃんとやっておく。」

仕事で忙しいことも、両親が家事をやるのが苦手という事も知っている。

だからって、私に全部押し付けるのは、正直、嫌。

いつものこと。毎日こうだと思い、ご飯を食べる。

…なぜだか味がしなかった。だけど、全部食べないと、怒られてしまう。

お風呂に入っても、あまりゆっくりとできなかった。

言われたことを全て終え、自室に戻る。

ふと、ラインを開くと、春から何件か来ていた。

今日は楽しかったな。また行こう

おばさんとAの姉さんはどんな感じだ?また何かあったら言ってくれ。
いつでも相談に乗る。


…やっぱ忙しいよな。
ごめんな、変な時にラインして。


Aううん。大丈夫。ごめんね、返すの遅くなっちゃって。
しばらくは会えないかもしれないけど、また遊びに行けたらいいね。


少しすると返信が来た。

やっぱ、何かあったんだろ。
俺、役に立てるか分かんないけどさ、お前の味方だから。


Aありがとう。少しトラブルがあったけど、もう大丈夫だから。

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作者名:夢野みぃ | 作成日時:2023年12月10日 14時

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