【文スト】芥川さん、私… 3

第八章　好き？ ページ30

芥川さんは最近私に優しい

　

芥川さんも一葉も気がついていないのだろうけど



一葉が悲しむことを芥川さんはしない



例えば私に無茶をして欲しくないと悲しむ一葉



その日から芥川さんのサポートが増えた



一葉が私を心配してくれている時



芥川さんは私を助けに来る




一見、私の為のように見えて




全部、一葉のためなんだよ




ポートマフィア3階廊下



向かいのビルの同じく3階で一葉と芥川さんが話しているのを見つけた




『…』




一葉は凄いな



私は芥川さんと面と向かって話す勇気なんてない



最も告白する勇気も




中原「おう！A」




中原「外見てどうした」




『…こんにちは』




中原「まだ好きか？芥川のこと」




『はい…日を追うごとに好きが増していくだけです』




中原「告白しないのか？」




『しませんよ…邪魔な感情だから』



いつもそう言うけど、これは逃げ腰な私の言い訳



中原「彼奴は弱くねぇと思うけどな」



『私じゃ彼の人を幸せにできない』



中原「それは相手が決めることだ」



『…見てくださいよ、あの二人』




『幸せそうでしょ？ニコニコしてて』




中原「仲良いだけじゃねぇか？」




『長年の付き合いです。芥川さんはそのくらいじゃニコニコはしませんよ』




中原「まぁ、どうするかはAの自由だ。俺が口出しできる事でもねぇ」




中原「ただ一度きりの人生だ、立場なんて気にせずによダイブして見ても良いんじゃねぇか？」




『…』




中原「まぁ、何度も言うが相談ならいつでもなってやるよ」




『中也さん』




『もし、貴方に好きな人がいて』




『その好きな人の好きな人がいて』




『その二人が両思いだったら中也さんさどうしますか』




中原「勿論、相手を振り向かせてぇが…」





中原「好きなやつの幸せが優先だな」





『その気持ちですよ。私が告白しない理由は』





中原「彼奴らが両思ってことか」




『恐らくね』




『となると、私は二人を応援する他道はありません』




中原「そうか」




『早くくっついて仕舞えば少しは気が楽になるのです』




中原「…」




『二人は必ず幸せになる』




中原「なら、その場合お前はどうなるA」




『幸せになるだけですよ』





『幸せそうな二人を見て惚気をきいて』




『そうすればきっといつか諦めがつきます』




『その時は、一緒に一杯付き合ってくださいよ』




中原「あぁ、何杯でも付き合ってやる」




『私は二人の幸せを願いましょう』




『冷酷の姫でも悪魔でも』




『恋のキューピットになれますか？』




中原「あぁ、なれる」

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