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芥川さんはビルに入って行く
私も続いて入って行く
…
『ッあ…芥川さん！』
「なんだ」
『私の異能力で芥川さんの異能力、芥川さん自身を強化してします』
『私が強化されるよりも、私より強い芥川さんが強化される方がこの任務の成功率も上がります』
『…ッそれに』
…
『一葉が芥川さんの帰りを待っているんです』
『一葉が目覚める前に一葉の隣へ帰って上げてください』
…
…
これで良い
この判断が正しい筈
…
だって、芥川さんに相応しいのは私じゃなくて一葉なのだもの
今、芥川さんと二人きりになって
隣に立って痛感した
私が横にいても芥川さんは
…笑わないから
一葉が隣にいるとき、僅かながらにも芥川さんは口角を上げていて
張り詰めている空気も柔らかくなっている
これはずっとずっと芥川さんを追いかけて気がついた事
私が隣にいる今、芥川さんはちっとも笑っていない
やっぱり私は相応しくない
『…ッ』
こんな事クヨクヨと考えていては一葉の元に芥川さんが帰るのが遅くなるだけ
出来るだけ速く
しっかりと任務に集中して
私の異能力はそのものに触れなければ発動できない
つまり芥川さんに触れる必要がある
…
手が一番自然に触れるか…と考えたが両手がポケットに入っていて触れることはできない
『…芥川さん、首か手どちらか選んでください』
「手を出すのが面倒だ…首で良いだろ」
『ッはい』
まさかの首だった
芥川さんに近づく
私と芥川さんでは身長差がかなりあり
首を触るにはかなり近づく必要がある
『…しゃがんで』
「…」
ずっと芥川さんがしゃがむ
ピタッ
『異能力、強化』
スッと手を離す
ブォンと芥川さんが私の異能に包まれた
「これで良いのか？」
『はい』
『どのように芥川さんと羅生門が強化されたかはわかりませんが…実戦で確かめてまたください』
『芥川さんはこのビルを』
『私はもう一つのビルに潜入します。双方終わり次第互いのビルに応援…と言った形で』
「承知」
芥川さんはビル入って行った
私は隣のビルへ駆け出した
ビルに入るとまずこのビルの調理室を目指した
その途中10名ほどの敵に出会ったが全員ナイフで斬り殺した
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夢幻泡影(プロフ) - コメントありがとうございます。出来るだけ毎日更新頑張ります！ (8月12日 15時) (
レス) id: fd232344cc (このIDを非表示/違反報告)
抹茶 - 芥川さんは“愚婦の為じゃない”と言ってます。それは本心なのか、プライド的な物なのか。今後の展開が楽しみですね...！毎朝更新を楽しみにしています！ (8月12日 9時) (レス) @page37 id: 7729156010 (このIDを非表示/違反報告)
夢幻泡影(プロフ) - 不器用さで自分に厳しい夢主ちゃんは甘えることも、本来の気持ちを伝えることも苦手です…だからかそ、中也さんのように自ら夢主ちゃんに声を掛けてくれる存在が必須ですね。今後、夢主ちゃんがどう変化していくのか…楽しみです (8月11日 15時) (レス) id: fd232344cc (このIDを非表示/違反報告)
抹茶 - あっあぁあ...。読んでて夢主ちゃんの苦痛が伝わってくるようなお話でしたね...。“信頼”は凄く大切なもの、それがないと不安になる気持ち...分かります。夢主ちゃんは、自分より他人を大事にしているから、人より他人の評価を気にしちゃうんだろうなぁって思いました (8月11日 7時) (レス) @page36 id: 7729156010 (このIDを非表示/違反報告)
リン(プロフ) - きっと夢主ちゃんは大変だったからそれに追い打ちをかけないために芥川君が拐われたこと言わなかったんだよ！！だから人間不信にならないで〜！せめて中也さんだけでも信用して！！ (8月11日 1時) (レス) @page36 id: 7338441079 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢幻泡影（むーにー） | 作成日時：2023年7月27日 1時
