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男は芥川さんに向かって銃を向けたがそれより先に羅生門が男を切り裂いた
男が倒れ、私は解放されてヘタリ
と足に力が入らなくなり座り込んでしまった
戦わないと行けないのに
シャツのボタンが空いていることも忘れて私はその場で泣きじゃくってしまった
気がつけば銃声は鳴り止んでいて敵構成員は全員倒れていた
構成員はこの部屋を出て行き残ったのは芥川さんだけ
また醜い姿を見せてしまった
手間を掛けさせてしまった
また…穢れてしまった
『ごめんなさいッ…ごめんなさい』
殴られたところよりまた、心がズキズキと痛んだ
早く動かないと
そう思うのに体は動いてくれない
今、芥川さんはどんな顔をしているだろうか
きっと私を睨んでいるのだろうけど
それでも私を見てくれて嬉しいと思うのはやっぱりイカれているからだろう
上を向けずに下をみて声を押し殺し泣いていると
バサッ
私の視界が真っ暗になった
『ッ！』
「いつまでそのような格好でいる…愚婦」
芥川さんの声を聞いて気がついた
これは、芥川さんの外套だと
芥川さんの匂いがした
安心する
それと同時にブラも外れていて尚且つボタンも開いていることを思い出し顔から火が出るほど恥ずかしかった
ボタンを閉めて
さっと立った
『芥川さん…ありがとうございます』
『それから…ごめんなさい』
キュッと外套を握った
「…」
バチンッ！！
『ッ』
頬がジーンと熱くなった
「バスの中の貴様の言動のせいで樋口は撃たれた！」
「明日の任務はどうするつもりだ！？」
酷く声が震えた
『私が一葉の分まで動きます』
『私が責任を取ります』
『私が「もう良い」』
「…無理をさせて済まなかった」
『ッ』
「僕の外套は気が済むまで持っておけば良い」
「愚婦を助けてやるのが遅れた詫びだ」
『ですが…芥川さんは何も悪く無いのではっ』
「上司の役目は部下を育てる事なのだろう」
『ッ』
「ならば、僕も上司としての振る舞いをしたまでだ」
『ありがとうございますッ』
また涙が溢れた
「帰るぞ」
『はい』
芥川さんの外套に包まれながら拠点を後にした
…
なのに苦しいのはなぜ？
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夢幻泡影(プロフ) - コメントありがとうございます。出来るだけ毎日更新頑張ります！ (8月12日 15時) (
レス) id: fd232344cc (このIDを非表示/違反報告)
抹茶 - 芥川さんは“愚婦の為じゃない”と言ってます。それは本心なのか、プライド的な物なのか。今後の展開が楽しみですね...！毎朝更新を楽しみにしています！ (8月12日 9時) (レス) @page37 id: 7729156010 (このIDを非表示/違反報告)
夢幻泡影(プロフ) - 不器用さで自分に厳しい夢主ちゃんは甘えることも、本来の気持ちを伝えることも苦手です…だからかそ、中也さんのように自ら夢主ちゃんに声を掛けてくれる存在が必須ですね。今後、夢主ちゃんがどう変化していくのか…楽しみです (8月11日 15時) (レス) id: fd232344cc (このIDを非表示/違反報告)
抹茶 - あっあぁあ...。読んでて夢主ちゃんの苦痛が伝わってくるようなお話でしたね...。“信頼”は凄く大切なもの、それがないと不安になる気持ち...分かります。夢主ちゃんは、自分より他人を大事にしているから、人より他人の評価を気にしちゃうんだろうなぁって思いました (8月11日 7時) (レス) @page36 id: 7729156010 (このIDを非表示/違反報告)
リン(プロフ) - きっと夢主ちゃんは大変だったからそれに追い打ちをかけないために芥川君が拐われたこと言わなかったんだよ！！だから人間不信にならないで〜！せめて中也さんだけでも信用して！！ (8月11日 1時) (レス) @page36 id: 7338441079 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢幻泡影（むーにー） | 作成日時：2023年7月27日 1時
