第二章 深く深く ページ15
今の時間帯…なら
お兄さんがいるのは訓練室
芥川さんの稽古をつけている筈
近づく扉に心臓が嫌な音を立てる
ドアノブを持つ手が震える
やっとの思いでドアを開いたその時
『ッ！！！』
シュンッ！！
私のすぐ真横を通り抜けた弾丸は背後の壁に穴を開けた
「A、生きてたの」
『お兄さんッ今回の任務、本当に申し訳ございませんでした』
腰を90度に曲げて深々と頭を下げる
あぁ、馬鹿だ
こんなので許してもらえる筈がないのに
コツコツコツコツ
ドカッ
『ガハッ』
ドンッゴロゴロ
バンッ
『カヒュッ！』
お腹を蹴られて強く後ろに吹き飛んだ
それから床を転がり壁にぶつかる
「頭が高いよ？ふざけてるの？」
カチャリと銃口が当てられる
「ふっまさか、僕の言ったこと忘れたなんて言わないよね？」
『覚えてッ…ます』
「それに、今は稽古中だ」
「こうしている間に芥川君の訓練の時間を君が引き裂いているんだ…自覚ある？」
「君なんかのために！時間を無駄にすることになるんだ！！その意味がわかってるの！？」
胸ぐらを掴まれて揺さぶられる
こんなお兄さんを初めて見た
普段静かに怒るお兄さんからは見受けられない姿
突然手を離されて私はまた地面に倒れた
「ほんっっとにAは使えない…」
お兄さんの口元が歪む
「お似合いだよ」
「必死に許しを乞うて地面に這いつくばる」
『っう』
髪の毛をくしゃりと掴まれて頭を上げさせられる
「ねぇ」
「君にぴったりの仕事を見つけたよ」
「ポートマフィアの仕事はね、ストレスが溜まる。戦いで荒ぶった熱が溜まる」
「君、サンドバッグにでもなったら？時にはおもちゃとしてぐちゃぐちゃに壊されれば良い」
「ぴったりだとは思わないかい？芥川くん」
芥川「ッ」
芥川さんと目が合った
ここでお兄さんの機嫌を取らないと
私は芥川さんなパクパクとイェスと動かした
それをとった芥川さんが答える
芥川「はい。太宰さんに迷惑をかける者などひとでは無い」
「ほらね」
「…早く僕の目の前から失せろ」
きっと睨まれる
私は震える足で必死にその部屋を離れた
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夢幻泡影（むーにー）(プロフ) - 天然石さん» 報告ありがとうございます。何章での誤字か教えて頂けますでしょうか？ (5月3日 0時) (
レス) id: fd232344cc (このIDを非表示/違反報告)
夢幻泡影（むーにー）(プロフ) - 来世は推しと生きたいさん» うれしいです！キャラの口調をどうにか似せようと頑張ってます！ (5月3日 0時) (レス) id: fd232344cc (このIDを非表示/違反報告)
夢幻泡影（むーにー）(プロフ) - 面倒飴さん» ご報告ありがとうございます！福永諭吉って誰やねん！って感じですよね (5月3日 0時) (レス) @page47 id: fd232344cc (このIDを非表示/違反報告)
面倒飴(プロフ) - 誤字報告失礼します。第八章 武装探偵で「福沢諭吉」が「福永諭吉」となっていました。 (5月2日 1時) (レス) @page49 id: f3ca837efe (このIDを非表示/違反報告)
天然石 - 間違えてますよ森さんじゃなかったですかポートマフィアは (5月1日 17時) (レス) @page49 id: 9e1c69280d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢幻泡影（むーにー） | 作成日時：2024年2月25日 0時
