【文スト】芥川さん、私もう…

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「僕がどんな思いでッ…」



…





…





…






…





「もういい…Aがそう思うのならその程度の物だったと言うことだ」








掴んでいた手をパッと離すと床に倒れ込み苦しそうに息を吸う









「どうでもいいと思われている者に心配されても綺麗事に聞こえるだけだな」







「もう口出しせぬ」







そう言って龍之介さんは私のポケットから合鍵を抜いて部屋を出て行ってしまった






静まり返った部屋で頭が冷えた





追いかけようと





ごめんなさいと






伝えようと思ったのに






足は震え






立てそうになかった






…







『行かないで…龍之…』







…






…





『芥川さん…』






私は馬鹿だ






大馬鹿だ






心配してくれただけなのに






なんて酷いことをッ






『あっ…ふっ』






涙が溢れて止まらない








私は自ら龍之介さんと呼ぶ権利を失った






『もう…そんな親しく呼べる関係じゃないッ』






苦しい






苦しい






苦しい






苦しい







『もッ…やだッ』






その日は泣き疲れたからかよく眠れた






朝は何もやる気が起きなかった






死んだも同然だった






『…おは、よ…ござ…す』






太宰「…Aちゃん？」








『はい』







太宰「芥川君と一緒に…」







『…ふふっ』







『…ごめんなさい』







『太宰さんの優しさ…拾い切れなかった』






太宰「ッ！ごめんねッ」





太宰「私が勝手にしてしまったからっ」






ポタポタと床にシミを作るAちゃんを強く抱きしめた






チラリと覗いた腕には包帯が巻かれておらず







また、新しい傷ができていた






太宰「ごめん…ごめん、ごめん」






『太宰さんは…わるくな…い』







Aちゃんは私の胸をグッと押し退けた







『仕事…行ってきます』







太宰「ッ行かなくて良い！！もうそんな仕事辞めたら良い！！」







『…行っています』






バタン…






太宰「…」






太宰「駄目だッ…」






太宰「行かないでおくれ」





…






…






…

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