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ページ4

その言葉を聞いて胸の中がふつふつとした






グッと立ち上がって太宰さんの襟元を掴む






『世界が違う?』





『貴方でしょっ!貴方がッ!』






『貴方があの時ッ龍之介さんを連れ去らなかったらッ!』






『住む世界が変わることなんてなかった!ずっとあそこでみんなと過ごせたっ!』






太宰「何故あそこで過ごせると思っているのだい?頭の悪さは変わっていないようだね」






太宰「君が悪いのだろう?見込みがあれば君も連れて行ったさ」






太宰「君は芥川君を頼りにしてついていくばかりで…一番歳下だからと甘えていたのかい?呆れるな」






『ッ!さっきから黙って聴いていればッ自己中心的すぎるんです!』






『貴方のせいだ!!全部全部ッ』






グッと拳を作って太宰さんに殴りかかろうと思った





正気じゃいられなかった






憎悪が煮えたぎった






太宰さんに向けて振り翳した手はいとも簡単に止められてしまった






そのまま手首を掴まれガンッと棚に張り飛ばされた







バサバサと書類が降ってくる






『ッア"』






コツコツと足音が近づいて来てグッと髪の毛を引っ張られた







太宰「ねぇ、良かったね」






太宰「昔の私なら君のことを殺していたよ」







太宰「…やはり、君くらいだよ私を本気で怒らせるのは。癪に触るな」






ぶつけた頭はガンガンと痛んだ





目の前の男はこんな瞳が存在するのか疑うほど冷たい目で私を見下ろす





地を這うような声で…






太宰「そんなんだから、芥川君に捨てられたのだよ」






太宰「分かってる?」

 




『ッ龍之介さんは私を捨ててないっ』







太宰「そう?なら彼は私を殺さなかった?抵抗しなかったのかい?君も連れて行くと言わなかったのかい?」






『ッ』





その言葉を聞いて本当なのかもしれないと思ってしまった





そんな筈ないのに





あの日





龍之介さんは私を守るために





信じたかったのに





今はッ







我慢していた涙がポタポタと零れ落ちる






掴まれていた髪が離された






太宰「…落ちた書類片付けておいてよね」






太宰「あぁ、苛々する。自i殺しに行こう」





そう言って太宰さんはまた出て行ってしまった






涙は量を増してポタポタと書類にかかる





焦って書類を纏めるも涙で前が見えなかった






それでも静かな探偵社で拾って拾ってまとめた







『ッ…ふっ…グスッ…ふっ…アッ…』






苦しい…

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夢幻泡影(むーにー)(プロフ) - 猫春#ねこはるさん» 読んでもらえてとっても嬉しいです!舞い上がってますw最初とその後の切り替え凄いですよね、ややこしい事になってしまいすみません…と思いながら優しい太宰さんも怖めな太宰さんも好きなので書いてしまいました (12月24日 21時) (レス) id: fd232344cc (このIDを非表示/違反報告)
夢幻泡影(むーにー)(プロフ) - 来世は推しと生きたいさん» ありがとうございます!次回作は芥川さんから一度離れてみようかと思い別の人物に手を出してしまいました。毎作品、最後まで読んでくださり本当にありがとうございます! (12月24日 21時) (レス) id: fd232344cc (このIDを非表示/違反報告)
猫春#ねこはる - 取り消します。死ぬほど優しかったです(((今読んでる最中の人 (12月24日 17時) (レス) @page11 id: f169115c31 (このIDを非表示/違反報告)
猫春#ねこはる - 太宰さんが怖すぎて好きです (12月24日 17時) (レス) @page7 id: f169115c31 (このIDを非表示/違反報告)
来世は推しと生きたい - 完結おめでとうございます!!何度も主様の作品に泣かされました…本当に感動物です。私は芥川推しなのですが,主様の書く原作を保ちながら優しさを少しずつ見せる感じがすごく好きです。あと夢主ちゃんの性格も毎回好きです!次回作も読ませて頂きます! (12月24日 17時) (レス) @page44 id: 3324b2c332 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夢幻泡影(むーにー) | 作成日時:2023年10月16日 0時

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