元幻想郷少女は異能力者弐篇 (ページ43)

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【７章６話】うつくしき人は寂として石像の如くページ43

何の理由があってなのかは不明だが芥川をわざと煽る言葉をいった太宰

その煽り言葉にまた苛立ったのか太宰の頬を握り拳で殴った

殴られた太宰の顔面から血液が出始めてポタ…と溢れた血が流れている

その様子を見て芥川は自身の手首をポキも鳴らして話し始めた

「貴方とて不遜不滅ではない、異能に頼らなければ毀傷できる。
　その気になれば何時でも殺せる」

「そうかい、偉くなったねぇ」

「……」

感情の籠もっていない言葉と余裕そうな笑みを浮かべる太宰を見て

より眉間に皺を寄せ鋭い目つきで睨み付けた

「今だから云うけど君の教育には難儀したよ
　呑み込みは悪いし、独断専行ばっかりするし

　おまけにあの〝ぽんこつ〟な能力！
　流石の御阿ちゃんも相当苦労しただろうねぇ」

「……！」

手首を鎖で繋がれているが御手上げ格好(ポーズ)をする太宰

その軽々と云った言葉に反応し太宰を睨む芥川

だが今回は殴りそうだった拳を握りしめて芥川は

直様地下牢の入口＿＿＿＿＿後ろに振り向き身体を動かした

「貴方の虚勢も後数日だ
数日の内に探偵社を滅ぼし人虎を奪い御阿礼を此方側(ポートマフィア)に連れ戻す
貴方の処刑はその後だ。自分の組織と部下が滅び貴方の愛する人が、連れて行かれる報せを、接歯扼腕して聞くと良い」

「出来るかなあ、君に」

この場を立ち去ろうとする芥川を横目に太宰は云う

「私の新しい部下は君なんかよりよっぽど優秀だよ。
　御阿ちゃんも君より彼を可愛がっているしね」

今度こそ我慢が出来なかったのか凄い形相で後ろを振り向き芥川は拳を振るう

マフィアの地下牢には何かを殴る音と血液が飛び散っていた

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