元幻想郷少女は異能力者弐篇 (ページ21)

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【６章４話】人を殺して死ねよとてページ21

「この給金泥棒が、はやく迎えを寄越せ！」

ゴロゴロと転がった数個の檸檬は

電話をしている男性の足下に向かっていき＿＿＿＿

「ウォウッ！？」

＿＿＿＿間抜けな声を出し尻餅をついた

「あーあー」

「うわっ、大丈夫ですか！」

敦は慌てながら駆け寄るが、

その男性はワナワナと怒り震えてる

「どうしてくれる、欧州職人の特別誂えだぞ！」

「す、すいません。ホントに……」

こういう種類の性格の人は敦は

対応した事は無いので困惑していると与謝野が助け舟を出す

「ご容赦を。お怪我は？」

そう云いながら男性の服に付いた汚れを

与謝野はパンパンと払いニコッと微笑んだ

「五月蠅い！」

だが男は此のの行動を気に食わなかったのか

与謝野の顔に容赦なく足蹴りをする

「女の癖に儂を誰だと思っている！
　貴様らの勤め先など電話一本潰して───」

「女の癖に？」

その男の失礼な言葉を聞くと与謝野は自身に向いていた人差し指を手で掴んだ

探偵社の者が一人でも居たら、こう思うだろう

〝此の男は与謝野の地雷を軽々と踏み抜いた〟

……と。

「そいつは恐れ入ったねェ
　女らしくアンタの貧相な××を踏み潰して××してやろうか？」

与謝野が掴んだ男の指はメリメリと如何にも折れそうな音を立てている

「……ッ！」

先程とは違う与謝野の様子に男はゾッとし身を引いた

スッと振り返った与謝野に地雷を踏んだ事を理解した敦は恐怖で肩を震わせる

だが肩を震わせた敦の事は谷崎で馴れているのか気にはせずにクイッと顎を動かした

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