元幻想郷少女は異能力者弐篇 (ページ15)

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【５章１４話】Murder on D Street ページ15

四人が探偵社の帰り道を歩いていると敦が口を開いた

「御阿礼さんの云った通り、凄かったですね乱歩さん！
　真逆、全部中てちゃうなんて『超推理』本当に凄いです。」

「半分……くらいは判ったかな」

顎に手を当てて、うーんと唸る太宰

敦はその呟きが聞こえたのか不思議そうな顔をする

「判った。って……何がです？」

「だから先刻のだよ。乱歩さんがどうやって推理したか」

「ああ、敦君はまだ知らなかったね」

太宰の言葉に余計、判らない顔をする敦に微笑みで口を開いた御阿礼

「実は乱歩さんは能力者じゃないのよ」

「へっ！？」

アッサリと爆弾発言をする御阿礼に敦は声を上げる

そりゃあそうだ、あの天才的頭脳が異能力ではなく自身の頭脳なこと

しかも乱歩の頭脳を異能力だ。

みたいな事を話した御阿礼が暴露したのだから尚更だろう

「乱歩さんは、能力者揃いの探偵社では珍しい
　何の能力も所持しない一般人。あと、ああ見えて２６才よ」

「えっ」

御阿礼が云った本日二度目の爆弾発言だ

「そう。本人は能力を使ってる心算みたいだけど」

「でも……どうやって事件の場所や時間を中てたんです！？」

沢山の暴露で心底驚いている敦の問いに太宰と御阿礼は冷静に解説し始めた

乱歩の推理した出来事を説明出来るのだから二人も相当頭が回る

「彼、云ってたよね。『偽装の為だけに遺骸に二発も撃つなんて』って
　でも、三発射たれている死体を見たら誰だって〝三発同時に撃たれた〟って思うよ
　バン、バン、バン。で死亡」

「あ……」

人差し指を立てて話す太宰の言葉に敦も理解したのか声を漏らす

「つまり彼は、一発目で被害者が死んだことを知っていた。
　解剖がまだなのに、それを知っているのは」

「……犯人だけ」

「「その通り」」

敦を成長させる為なのか推理の穴埋めをする様に答えでは無くヒントを与える上司の太宰と御阿礼

だが未だ答えは埋まっておらず、疑問な事を話し出す敦

「でも、犯行時間も中ててましたよ？『昨日の早朝』だって」

「それは、遺体の損壊は少なかったから川を流れたのは長くて１日。昨日は火曜、平日よ」

「なのに、遺体は私服で化粧もしてなかった
　激務で残業の多い刑事さんが平日に私服かつ、化粧なしとくれば死んだのは早朝。
　一応推理できる」

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