第三十話 「しりとり」 ページ33
太宰さんは、どこが落ち着かない様子で居た。
「織田作之助という男の事は知っているね？」
『ああ、昨日任務で同行しました』
そういうと、太宰さんは目線をキリリと鋭くし、
此方を妖しく見つめる。
「織田作は、安吾探しをしているんだ。森さんからの命令でね」
『えっと、…織田さんの事が心配なのですか？』
きっと、織田さんとは何か関係があるのだろう。
太宰さんは何時にも見ない顔で俯き、何処か寂しそうに空を見つめていたのだ。
＿＿この人でも、こんな表情をするのか。
其の姿は迚儚く、今にも消えてしまいそうであった
「いいや、織田作は強い。これ以上情報を引き出すよりも先に、織田作が安吾を取り戻してくる。私はそう思っているんだよ。だから心配なんてしていないさ」
『そうですか……』
そう云う太宰さんの顔には、信頼という言葉が浮かんでいるように見えた。
「……そろそろ、織田作が安吾の所に行っている頃だろうね」
『早いですね』
「勿論さ」
太宰さんのその一言から暫くの沈黙が流れる。
静寂の中には、書類が捲られるぺらりという音が響く。
「私はもう行くよ」
その一言と同時に、ガチャりと扉が開かれる。
「おい、太宰」
「……何？」
明らかに不機嫌そうな顔をする2人。
中原さんと太宰さん。
＿＿＿こりゃあ、駄目だ。安らかな私の時間が……
そんな事を思っていると、中原さんが口を開く。
「手前、……何で彼奴を補佐になんかした」
「中也への悪戯」
「なッ……?!どういう意味だァ！」
「低能な中也には判らないみたいだねぇ……ま、教えないけど」
「はァ……?!……手前、殺されたいのかァ??」
「死ねるなら本望だよ」
「うぜェ……」
「じゃーねー」
「ちょ、待ッ…」
そう言いかけた所で扉が閉められる。
「あーあ、お陰で暫く扉の外には出られない。
却説、何かゲームでもして楽しませてくれないかい？私の補佐なんだから、それ位の仕事確りやってよ？」
『待って下さい、�牋�戯�瓩辰堂燭任垢�？』
「…？そんな事も判らないのかい。……そうだね、じゃあしりとりをしようか。そうすれば、君がどれだけ莫迦なのかはよく分かるさ」
『酷くないですか……？』
「言いごたえだなんてしなくていい」
太宰さんはそう云って、早くしろ。つまらない。
そんな感情が此方にもひしひしと伝わってくるようなその目で私を見つめるのだった。
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A(プロフ) - りりり ( ´・ω・)(・ω・` )さん» こちらこそ、素敵なイベントに参加させて頂きありがとうございます！！りりり様に言われては、更新頑張るしか無いですね……頑張ります！ (2023年4月10日 15時) (
レス) id: f26a97b124 (このIDを非表示/違反報告)
りりり ( ´・ω・)(・ω・` )(プロフ) - Aさん、イベントご参加ありがとうございました〜！！ 双黒以外にも姐さんや首領との絡みが見れて文スト民として嬉しい限りでした…！これからの中也と太宰との任務も気になる…！！ これからも更新頑張ってください！！ (2023年4月9日 23時) (レス) @page15 id: d3e59adc40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：A | 作成日時：2023年3月29日 6時
