第十六話 「済」 ページ18
暫くして、奥の幹部達にも此の騒ぎは広まったようで、主要幹部達が前線に出てきていた。
___きっと、主要幹部が或る程度前線に出てくるだろうね。だから、其れに備えるんだ。
『太宰さんの予想は当たっていた……ってか』
私がそう呟いた。
私が立ち上がった。
ダンッ!!
合図だ。
『___異能力____
”虚無” 』
私は、敵幹部達の能力を”虚無”とし、
空っぽにした。
其の儘、襲いかかって来る幹部以外の人達の思考能力……否、奪えるだけの物を奪った。
___敵は…多すぎたか。
私はそう思い、目を閉じた。
___「…よくやった」
其の声が、静寂の下に私の脳内へと届く。
__「大丈夫か?A」
_「怖い能力だ。遅れれば私達迄やられていたよ」
__「手前はそんな心配無いだろ」
___「さあ……其れはどうだろうね」
何も見えなかったその視界が段々と黒い幕が開いていくように広がり、光が差し込む。
『おはようございます』
「起きたなら、其処の人達連れてくよ」
太宰さんはいつもと変わらぬ様子でそう云った。
「大丈夫か?A。体調に異常が無いなら行くぞ」
中原さんは私に心配している様子である。
__太宰さんにも見習って欲しい物だ。
「というか、どーせ、手前は何もしないんだろ?」
「そうだけど、何か文句でも?」
「…其処迄清々しいと逆にもう何でも良くなるぜ」
いつも通りである。
そうして、私達はポートマフィア基地へと帰る事にした。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「おかえり〜!君達、任務は如何だったかい?」
そんな声が聞こえた。
「エリスちゃん……エリスちゃん……」
そう延々と呟く声が聞こえる中、中原さんが任務完了の報告をする。
「……以上です」
「ふむ……ありがとうね。因みに、A君は今回、異能力を使用したのかい?」
『しましたね…』
「暴走は?」
『したらしいですよ…』
「どんな感じだったかとかって太宰君達分かる?」
其の言葉を聞いた2人は少し考えてから、
口を開いた。
「何か無気力で、だけどすげェ素早かったよな」
「……まるで夜叉のようだったね」
『成程…』
私が2人の話を聞いて関心していると、森さんが
「君達、今日は良くやったよ」と微笑んでいた。
××××年×月×日 18時02分 敵組織の壊滅
(済)
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A(プロフ) - りりり ( ´・ω・)(・ω・` )さん» こちらこそ、素敵なイベントに参加させて頂きありがとうございます!!りりり様に言われては、更新頑張るしか無いですね……頑張ります! (2023年4月10日 15時) (レス) id: f26a97b124 (このIDを非表示/違反報告)
りりり ( ´・ω・)(・ω・` )(プロフ) - Aさん、イベントご参加ありがとうございました〜!! 双黒以外にも姐さんや首領との絡みが見れて文スト民として嬉しい限りでした…!これからの中也と太宰との任務も気になる…!! これからも更新頑張ってください!! (2023年4月9日 23時) (レス) @page15 id: d3e59adc40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:A | 作成日時:2023年3月29日 6時