元"メンバー"で元"彼女"？！〈SnowMan〉 (ページ29)

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シャワー室、大きな鏡に2人の姿が映し出されて…
私の首筋にうつる赤いあざ。

『な…にこれ』
深「はっ、まだ知らないふりするの？」
『ちがっ、本当に知らない』

服にぎりぎり隠れるか隠れないかのラインに付いているそれは、25歳の私には"知らない"では済まされないもの。

深「…タレントに手を出す悪い子にはお仕置き…しなきゃでしょ？」
『なっ、』

ふっかの顔が首筋に埋まる。
その赤いあざを上書きする様に首筋に痛みが走ると同時に、ふっかの柔らかい髪が顔に当たってくすぐったい。

深「…ちゃんと隠しとけよ、それ」
『っ、』
深「…馬鹿な女だって思われない様に…ね？」

ニヤッと笑ったふっかは「じゃ、いくわ」とクルリと向きを変えて出ていった。

『…もっ…意味わかんない』

ヘニャヘニャと床にしゃがみ込んでも、
早くなった心臓は治らなくて胸をギュッと押さえ込む。

…逃げようと思えば、たぶん逃げれた。
けど、ふっかを押しのける事が出来なかった。

それは多分…ずっと昔に私に染み付いたものなんだと思う。

『…てか、本当なにこれ』

シャワーを頭から浴びながら、記憶のない昨日を思い出す。…もしこれが、目黒が付けていたものだとしたらやっぱり昨日私はやらかしてしまったのだろうか。

…その答えはいくら考えても思い出せなかった。