“ 最高傑作 ” 実験体︰ NO.0 【ヴァニタスの手記】 (ページ11)

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11話ページ11

【無事に釈放】

ノ「俺達の釈放に手を貸してくださった吸血鬼というのは…」

ヴ「過去の戦争の後、吸血鬼達は人間を襲うことを禁じられその殆どが「境界」の向こう側へと姿を消した
それでもまだ人間の世界に混ざり生活を続けている吸血鬼も多い。このパリにおける吸血鬼の行動に目を光らせ
吸血界(あちら)と人間界(こちら)の均衡を保つことを「女王」より命じられた吸血鬼
それがこの男“異界領主パークス・オルロック伯爵”だ」ｷｨｯ

側近「動くな!!」

オルロック「…成程貴様が“蒼月の吸血鬼(ヴァニタス)”の名を騙っているという人間か、呪持ちの吸血鬼を探しては接触をはかっているそうだな」

側近「お前たちの荷物だ」ﾄﾞｻｯ

ヴ「…荷物が足りないようだが？ははっ！伯爵！まどろっこしい事はやめにしないか？俺に構ってる時間などないはずだぞ
ﾄﾞｻｯ)単刀直入に言おうヴァニタスの書とアメリア・ルースの身柄をオレに返せ。彼女にはまだ聞きたい事がある。オレの元患者に勝手な事をしないでもらおうか」

ノ「ヴァニタス…アメリアさんはご無事…なんですよね?」

伯爵「…心配は無用だ、あの吸血鬼はこちらで責任を持って処分することになっている」

ノ「ま、待ってください伯爵！アメリアさんはもう「治った」はずです！」

伯爵「それは…この本を使ってかね？」ｼﾞｬﾗｯ

ノ「そうです！俺は彼がヴァニタスの書の力でアメリアさんを元に戻すのを見ました！ですからっ」

伯爵「馬鹿馬鹿しい!!(ﾀﾞﾝｯ
君はその男の戯言を真に受けているのか！」

ヴ「オレは吸血鬼(おまえたち)を滅びの道から救ってやろうとしているのに」

側近「我々を救うだと…？思い上がるなよ人間…!!」

【両者が言い合う】

側近「呪持ちは発見し次第隔離し処刑人(ブロー)の手によって首を落とさねばならない！それが古き時よりこ習わしだ！」

【ノ「ミナが明日処刑される…!?そんな…どうして!?」
ル「あの子は呪持ちになったからだよ」
ノ「早く助けに行かないと！」
ル「助ける？どうやって？君に蒼月の呪いが消せるのか？無理に決まってる！助けられないんだよノエ」】

側近「いいか人間!!真名を穢された吸血鬼が元に戻ることなど有り得ん!!」

ヴ「はっ！これだから過去の因習に縛られ思考の停止した老いぼれは困る!!」