【RE!】彫金師のはしくれだが、することが無い。仕事をくれ。 (ページ2)

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１話ページ2

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「ほんと、変な話だよな。」

オレは向かいの椅子に腰掛ける人物を見ながら言う。

そいつは、目を布のようなもので隠し、モヒカン(だよな？)で、しわくちゃな顔をしたジジイである。

ついでに、オレが数年前(数十年前か？)死んだ時は、まだ若かった。というか、オレより年下だった。

「なにがじゃ？」

手にしていた彫刻品から、視線をオレに移しタルボは聞き返してきた。

「オレが生まれ変わったこと。あー。あと、あんたが何十年も生きてること。」

オレのことを言うときは親指を自分に向け、タルボのことを言うときはタルボに人差し指を向けた。

「わしも、まさかお主にまた会えるとは思わんかったよ。」

そう言って、まさに愉快そうに笑う。

生まれ変わったばかりは、前世の記憶はなかった。よみがえってきたのはこいつと会い、オレが頼んでおいた品_______まあ、ピアスなんだが、そのピアスを受け取った途端、記憶が流れ込んできた。

後でタルボに聞いたのだが、前世のオレの血を混ぜたらしく、それで記憶がよみがえってきたらしい。

「なにせ、料金を払ってもらってないからのう。」

「うるせぇ。文句があんなら、あの抗争を起こしたマフィアの馬鹿野郎どもに言え。」

やはり人生は金か。