49話 旅行編どんどん長くなっていくんだけど…え？なんなの？呪いなのかな…。帰ったら、初詣のついでにお祓い行ってくる。 ページ8
ぐっ…と声が聞こえた。意識飛ばしてないじゃん。
てくてくと歩いて、犯人さんの顔が見える位置で座り込む。
『気絶できなかったの？じゃあ、いま物凄く体痛いね。』
可哀想にと、一言付け加えて、トンファーで殴って気絶させてあげようとしたらゲンコツが落ちてきた。
「いっ！！」
頭を抑えて痛みに耐える。それで痛みが収まってくれれば良いけど、残念ながらそれは無理な願いで、一向に収まる兆しが見えない。
涙出てきた。
私にこんなことするのは一人しかいないし、気づけば大人たちの話し声は止んでいるので、紛れもなくお父様でしょう。
「余計なことしない！揉み消してもらうのが増えるだろ！」
この声と発言はやはりお父様。
ズキズキガンガンしている頭を抑えながら、立ち上がりつつ後ろに振り返る。そこには、拳を固めたお父様。お顔は般若ではなく笑顔です。
余計怖いですお父様。
ごめんなさいと、素直に謝っておけば後々面倒くさいことにもならないだろうさ。
下げたくもない頭を下げ、素直に謝った。
「ごめんなさい。」
「はい。反省してないね。」
あららバレちゃった。
でも私ハンセイシテマスヨー。父さんの前では余計なことは絶対にしないって決めたもんね。
反省してると告げたところ、理由を尋ねられた。
「じゃあ、どうしてゲンコツ落とされたのか言ってご覧。」
「暇つぶしに犯人さんを蹴ったからです。」
「ド正直に言ったな。でも、違います。正解は、盗まれた金を盗もうとした事実を揉み消してもらう寸断を整えたのに、今度は娘が窃盗犯を痛めつけ始め、こちらの計画が狂いそうになったからです。」
なるほど。僕のド正直な答えは答えじゃないと。
なんでだ。おかしいよこの世界。
50話 そろそろ終われよ。→←48話 文字数の残りで雑談していい？いやしてるんだけどさ。
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作者名：奈宇 | 作成日時：2017年11月12日 15時
