51話 ▽クレイモラン ページ4
・
吹雪が強い中、私達一行はクレイモランに着いた。
「さあ、着いたぞ。此処が美しき雪の都クレイモラン王国。この王国にはブルーオーブがあったはずじゃ。」
「うー、寒い寒い！雪の都とかどうでもいいから早く中に入りましょう！」
ベロニカが先頭して扉を開けようとするけど
固くて開けられない。
「ひゃっ！これ氷じゃない！凍ってるわ！」
「本当ですわ、やっぱりこの寒さで凍ってしまったんですかね？」
「もう、セーニャ！いくら寒いからって城門がこんな風に凍るわけないじゃない！町の人はどうやって生活してんのよ！」
「ふむう…確かに凍っておる。おかしいのぅ、以前訪れた時はこんな事なかったんじゃが…」
『……何者かが、意図的にやったとしか思いませんね…。』
「でも、これからどうすればいいのかな？最後のオーブ、此処にあるんだよね？」
「他に、入り口を探してみるとしよう」
・
『……ありましたね、裏口』
「それも、魔法の鍵を使わなければ入れない扉ね」
鍵を開けて中に入ると驚きの光景が目に入った。
『人が………凍ってる…!!?』
「…一先ず、町の中を調べるとしよう」
町の中を探してみるけどやはり、目ぼしい物はなかった。
『自然に凍ったんじゃなく、やはり誰かが意図的にやったとみて間違いなさそうですね…。』
「そうね、動いてる最中に凍ってる人もいるようだし…」
「……あ、あれって人じゃない!!?」
ベロニカが指さした方向には確かに女性の人影が。
たった一人だけ凍ってないのが不思議だけど…
「話しかけて見るとしようかの、この町の有様について聞きたい」
「あ、あのすみません」
「きゃっ」
彼女は驚く。
まあ、確かに城門も凍ってて人がいないから驚くに決まっている。
「すっすみません。気が付きませんでした。
まさか旅の方が訪れるとは思わなかったので…」
「どうして町が氷漬けになったのか知ってたら教えてくれない？」
「あれは3ヶ月前の晴れた日のこと。何者かが突然町の上空に現れたのです。そう、あの姿はまさしく魔女！」
「魔女!?まっ魔女って……ほらっ良く昔話とか伝説になってる所謂魔女の事ですか!?」
「そして魔女が何やら呪文を唱えると突如激しい吹雪が巻き起こり直ぐに町全体を包み込みました。
私は吹雪の中で気を失ってしまい、目が覚めたら町は凍りついていました。
私だけが助かった理由は分かりません…。」
『そんな事が…』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 31人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちゅん(プロフ) - 初めてこの作品を読ませていただきました。すっごく面白くて大好きになりました！もう更新はされないんですか？更新待ってます。 (2021年5月24日 23時) (
レス) id: 1fdd2ab3eb (このIDを非表示/違反報告)
声優2次元大好き！(プロフ) - この作品大好きです！ 続き楽しみにしてます！ 更新頑張ってください！ (2018年12月15日 19時) (レス) id: ab94ca0abd (このIDを非表示/違反報告)
まほ - コメント失礼します…語彙力なくて説明出来ないんですけどほんと好きです！更新頑張ってください(*´ω`*) (2018年11月25日 23時) (レス) id: c27f112a36 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りな | 作成日時：2018年9月18日 14時
