辿れない記憶 ページ37
崩れ落ちてしまいそうな細い身体。
ドンへに支えられてソファに腰を下ろした。
DH「ほら。」
ドンへが手にしていたペットボトル。
掴めているかどうかも分からないくらいの力で掴んだ。
「ありがと…。」
緩んでいる蓋を開けて口を付ける。
それ…
俺も飲んだんだけどな…
この状況で、そんな事にドキッとしてしまう自分がウニョクは少し情けなかった。
「ヒョク…。」
EH「えっ！？」
見透かされたみたいなタイミングでかけられた声。
ビックリして声を裏返していた。
DH「なんだよ…変な声出して…。」
EH「なっ…何でもないよ…。」
苦笑いで誤魔化した。
「ごめんね…。約束…。」
EH「そんなのいいよ。」
頭が痛そうに手を添えて顔をしかめるA。
私…
どうやって帰って来たんだろう…
ヨハンの話って…
何だったんだろう…
途切れてしまった記憶。
辿る材料すら探せない。
「思い出せない…。私…何してたんだろ…。」
DH「お前は。」
見かねて口を開こうとするドンへ。
言いかけた言葉をウニョクが遮った。
EH「具合悪くて帰ってきたんでしょ。まだ横になってた方がいいよ。」
「そう…だっけ…？」
EH「そういう時は考えても無駄。ほら、ベッド行こう。」
Aを立たせると寝室まで付き添っていく。
細い身体を横たわらせると布団を引っ張った。
EH「今夜はもうゆっくり眠りな。ね？」
「うん…。」
小さな頭をそっと撫でる。
優しく微笑んで額にチュッと可愛いキスを落とした。
EH「おやすみ。」
「あり…がとう…。」
力抜けるように落ちていく瞼を見届けてリビングに戻る。
パタンと小さな音を立てて寝室の扉をしめて寄りかかった。
DH「話さないつもりか…？」
怖い顔のドンへ。
視線を落として微笑む。
DH「どうして！？あいつが何したかっ！」
EH「話さないって約束したんだ…。」
DH「なんで…？」
ドンへには…
分からない…
この気持ちは…
顔を上げて笑ってみせた。
EH「いいじゃん。Aは無事だったんだから。」
Aと…
強く結ばれたドンへには…
どんなに願っても…
どんなに枕をぬらしても…
どんなに欲しがっても…
この想いは…
届かない…
行き場のない想いは…
ただ募るだけで…
募った想いは…
胸を締め付ける…
苦しくて掻きむしった胸は…
小さな傷となって…
痛み続けるんだ…
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りん(プロフ) - ドンちゃん迷路に入りましね…ヒロインちゃんのピンチに多分間に合わないんだろうな〜おバカなお魚さん…兄さん…ヨハンからヒロインちゃんを…ジュン…繭との別れ、(´･_･`)しかし、ドンちゃんは、バカ、(-.-;)y-~~~ (2017年6月8日 1時) (
レス) id: 81ec167096 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 神さま、シウォンさま〜(´･_･`) (2017年6月6日 23時) (レス) id: 81ec167096 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - ヒョクちゃんの思いが、ヨハンに通用するのかな？？不安ですが…(ｰｰ;)ヒロインちゃんが、涙を流さないように、アーメン(´･_･`) (2017年6月6日 19時) (レス) id: 81ec167096 (このIDを非表示/違反報告)
ゆちょみん(プロフ) - みんははさん» いつもありがとうございます^_^ 最後までよろしくお願いします^_^ (2017年6月6日 12時) (レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
ゆちょみん(プロフ) - りんさん» あ、そうですよ。よく分かりましたね！やっぱり鋭いです^_^ (2017年6月6日 12時) (レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆちょみん
| 作者ホームページ：http://ameblo.jp/yuchuming/
作成日時：2017年6月3日 16時
