居場所 ページ33
甘い匂いが鼻をくすぐる。
細い身体を大きな手が撫でた。
『……ん…。』
Aからもれる吐息。
JN『A…。』
俺を抱きしめて…
俺を求めて…
俺を…
愛して…
力無く持ち上がる細い腕。
ジュンの身体に触れる。
JN『愛してるよ…。』
ゆっくり背中に回ってくると包まれる感覚。
だけど…
「………ドンへ…。」
睡眠薬のせいか、意識の混濁しているAから囁かれた名前。
ハッとするジュンの腕が止まる。
「…愛…してる………ドン…へ…。」
一気に現実に引き戻されたジュンは、Aの身体から手を離した。
身体を起こしてベッドに座る。
意識が無くなくても…
キミの中には…
あいつしかいないのか…
もうどこにも…
俺はいないんだね…
頬に伝ってしまう涙。
慌てて手の甲で拭った。
泣きたいのに何故か笑ってしまう。
バチが…
当たったんだ…
キミを…
無理矢理なんて…
考えたから…
突然鳴り出した携帯。
Aの鞄の中からだった。
一度切れてもまた鳴った。
手を突っ込んで取り出す携帯には、ドンへの名前。
完全に…
俺の負けだよ…
通話ボタンを押してゆっくり持ち上げる。
DH「Aかっ！？今どこだっ！？」
慌てた声。
黙って耳に流した。
DH「A！返事しろ！A！？」
JN「明洞ホテルの1012号室…。」
DH「お前…。」
JN「Aは…ここにいる…。」
それだけを言って切った。
DH「なんで…あいつが…。」
なんで…
Aの携帯に…
頭で理解するより先に飛び出したドンへ。
人の多いソウルの街を走る。
信号待ちでコールしたのはウニョク。
EH「ドンへ！？」
DH「明洞ホテルの1012号室だっ！」
EH「なんでそんなとこに…。」
過ぎった光景は、考えたくもない事だった。
EH「ドンへ…もしかして…。」
DH「言うな！」
EH「でも…。」
DH「向こうで合流する！いいなっ！！」
EH「分かった…。」
青信号で人を押しのけてまた走り出す。
もう重たい足。
力を振り絞ってウニョクも走った。
ホテルの入り口。
EH「ドンへ！」
DH「ヒョク！」
合流して飛び乗るエレベーター。
グングン上がっていく。
飛び出したフロア。
部屋番号を端から確認して進んだ。
EH「ここだっ！」
この扉を開けて…
そこにある光景が…
俺の想像通りだったら…
ドンへが扉を叩くのを躊躇っているのを見透かしていたかのように、内側からゆっくり開いていった。
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りん(プロフ) - ドンちゃん迷路に入りましね…ヒロインちゃんのピンチに多分間に合わないんだろうな〜おバカなお魚さん…兄さん…ヨハンからヒロインちゃんを…ジュン…繭との別れ、(´･_･`)しかし、ドンちゃんは、バカ、(-.-;)y-~~~ (2017年6月8日 1時) (
レス) id: 81ec167096 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 神さま、シウォンさま〜(´･_･`) (2017年6月6日 23時) (レス) id: 81ec167096 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - ヒョクちゃんの思いが、ヨハンに通用するのかな？？不安ですが…(ｰｰ;)ヒロインちゃんが、涙を流さないように、アーメン(´･_･`) (2017年6月6日 19時) (レス) id: 81ec167096 (このIDを非表示/違反報告)
ゆちょみん(プロフ) - みんははさん» いつもありがとうございます^_^ 最後までよろしくお願いします^_^ (2017年6月6日 12時) (レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
ゆちょみん(プロフ) - りんさん» あ、そうですよ。よく分かりましたね！やっぱり鋭いです^_^ (2017年6月6日 12時) (レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆちょみん
| 作者ホームページ：http://ameblo.jp/yuchuming/
作成日時：2017年6月3日 16時
