美形ばっかりが通る道見つけた【呪術廻戦】

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「ちょっとあなた」



…私は草、私は草。


自分に言い聞かせて心を無にする。


そう、私は草。道に生える雑草。静かに美形を見守る草。



「ちょっと」



……いいぞ、掴めてきた。


深く息を吸って吐く。


「ふたりとも警察を呼んでください」


「ごめんなさい」


光の速さで土下座をする。


土下座なんて日常茶飯事だ。チョチョイのちょいよ。



「どうか警察だけは……！」


「何してたんですか？」



さっきの男子高校生が言った。


…声もイケメンやん……



「何、と言われましても…」


「早く言いなさいよ不審者が」



三人の美形に囲まれ正座をする私。圧倒的にやばい状況なのだがめちゃくちゃ幸せだ


「言え！」


「ぐぇっ」


女子高生はニヤニヤする私にムカついたのか、私の胸ぐらを掴んで激しく揺らした。


揺さぶられっ子症候群になってまうやろがい！


…それにしてもいい匂いする




「…コイツ笑ってるわよ、伏黒」


「……何者だ」


「はぁ………また仕事が増えた」



ドン引きした表情を浮かべる女子高生に私を警戒する男子高校生、そしてため息をつく男性



「…凄い服着てますね。質問があるのでついて来て下さい」


「あ」



自作の草スーツを着ていたんだった。


…ついて来るって、警察か？話は署で聞く、みたいな。



…やばい。非常にやばい。



警察なんかに行かれたらこのあとの私の人生詰んだも同じだ。


…逃げるか



「あ、ああー！！！！あんなところにUFOが！！！」



古典的な方法だが大目に見てほしい。それどころじゃないんだから。



「えっ」



三人は見事に引っ掛かった。彼らが後ろを見たのを確認して逃げ出した。



…捕まるわけにはいかないんだ…！さよなら美形……

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