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それから数日経って、私の体が完全に回復した頃。


「うわっなんだオマエ」


「お願いします師匠」


私は師匠に土下座していた。


「なにが?」


「強くなりたいんです」


「は?なんで?」


師匠は壁にもたれ掛かって私を眺めていた。


「守るためです」


「守る?」


「はい。皆が戦わなくてもいいくらい強くなって、傑も硝子ちゃんも、師匠も守ります」


「俺を?オマエが?」


師匠はあんぐりと口を開けて、分かりやすく驚いていた。


今の私じゃ話にならないことなんてわかっている。守るどころか足手まといになるだろう。


だからもっと強くならなきゃいけない


師匠は少しの間考え込んで、ニヤリと笑った。


「面白いねソレ」


「…面白い?」


「前より忙しいからAに稽古つけれるのは少なくなるし、厳しくなるけど、それでもいーの?」


「はい!ありがとうございます!」


「ってか俺を守りたいのに俺に教えて貰っていいのかよ」


「あっ」


盲点だった。確かに、師匠のことも守りたいのに師匠に教わるのはどうなのか。


…まぁいいや。


「ははっ、考えて無かったのかよ。別にいーけど。よし、Aに最初のミッションを下そう」


ぴしっと背筋を伸ばした。どんな厳しい命令を下されるのか、と唾を飲む。


「本を読め」


「…………へ?」


思っていたものと違くて、思わず間抜けな声が漏れた。


「だーかーらぁ、本!オマエ自分の術式について良く知らねーだろ?本読んで調べて実践だ。分かった?」


「は、はい!」


「わかったならほら、行け!」


正直頭の中ははてなでいっぱいだ。師匠にグイグイと背中を押され、前へ進む。


ぱっ、と師匠の方を振り向くと、早くいけ、と言うように手を振っていたので書庫に向かって走り出した。

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ととこ(プロフ) - 神代優花さん» 読んでくださりありがとうございます。もし良ければ何話か教えていただけないでしょうか…?お手を煩わせてすみません… (2021年5月5日 15時) (レス) id: a0d3aa46dd (このIDを非表示/違反報告)
神代優花 - 自分と言う自が違う気がするのですが。間違いだったらすみません。 (2021年5月5日 15時) (レス) id: 5b5a130973 (このIDを非表示/違反報告)
星空の砂時計 - とても面白いですね♪ 作者さんのペースで更新を頑張ってくださいね! 私も呪術廻戦にハマり、作品を書いている者なので機会があれば何処かでお会いしましょう! *´▽`* (2021年4月24日 23時) (レス) id: a21ef6301e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ととこ | 作成日時:2021年4月13日 0時

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