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「こっちおいで」
「わっ」
満足そうな顔で僕たちを見ているAちゃんを抱き上げ、帳の外へ連れて行こうとする。
しかし僕の体は外に出るのだが、Aちゃんは跳ね返されてしまった。
隣で見ていた七海が大きくため息をつく
「はぁ………縛りでもつけたんでしょうね。仕方ありません。さっさと祓いましょう」
「そうだな…Aちゃん、絶対僕らの傍を離れないでね」
「はい」
今日は三級呪霊を三体払わなければいけない。
この入り組んだ建物の中に呪霊が三体。この少女には危険な任務だ。
「さっそくお出ましだ」
ズズズ、と気味が悪い呪霊が近寄ってくる。今にも襲いかかってきそうだ。
「私できます!」
「あっ、こら!」
繋いでいた手をぱっと解かれ、Aちゃんが飛び出していった。
その瞬間、大きな呪力を感じ、蜘蛛が出てきた。
「あれは……式神?いや、違うな」
「構築術式とも違うようだね」
彼女により呪霊は簡単に祓われた。なんて子どもだ
「ほら、できました!」
「…君は…」
にこにこと愛嬌のある笑顔で駆け寄ってくる。
無意識に一歩、後ずさりしてしまった。
「…………はぁ、本当に面倒だ。さっさと終わらせましょう」
七海は嫌そうな顔をして、さっさと先に歩いていった。
あと二体。早く祓ってしまおう。
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ととこ(プロフ) - 神代優花さん» 読んでくださりありがとうございます。もし良ければ何話か教えていただけないでしょうか…?お手を煩わせてすみません… (2021年5月5日 15時) (レス) id: a0d3aa46dd (このIDを非表示/違反報告)
神代優花 - 自分と言う自が違う気がするのですが。間違いだったらすみません。 (2021年5月5日 15時) (レス) id: 5b5a130973 (このIDを非表示/違反報告)
星空の砂時計 - とても面白いですね♪ 作者さんのペースで更新を頑張ってくださいね! 私も呪術廻戦にハマり、作品を書いている者なので機会があれば何処かでお会いしましょう! *´▽`* (2021年4月24日 23時) (レス) id: a21ef6301e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ととこ | 作成日時:2021年4月13日 0時