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不思議そうに首を傾げる二人に微笑みかける。
「悟、A、ありがとう。私のために頑張ってくれていたんだね」
「!バーカ、傑のためじゃねーよ!面白そうだからやっただけだし」
「ふふ、そうか」
悟は照れているのか、上げていたサングラスを下げそっぽを向いた。
「そうだよ、これは私のわがままだから」
「我儘?」
「うん。傑と一緒にいたいから。そのためにはやらなきゃいけなかったの」
驚いた。この子はわかっていたのか。
私がAを避けていた理由を。だから悟に頼み込んで稽古をつけてもらったんだろう。
そして、力を得た。
「我儘でも嬉しいよ。ありがとうね。辛かっただろう?」
「ううん、全然。すぐるが大好きだから頑張れたよ」
…まただ。こうもストレートに好意を伝えられたらなんと返せばいいのか分からなくなる。
どう言葉にすればいいかがわからなくて、腕を広げた。
「おいで」
Aは駆けてきて、私の胸に飛び込んだ。
ぎゅっと抱きしめて頭を撫でてやると、嗚咽が聞こえてきた。
「すぐる、傑、すぐる」
「うん」
「さみしかった」
「うん、ごめんね」
「またあえて嬉しい」
「私もだよ」
「もう避けない?」
「避けない」
「…すきだよ傑」
「ありがとう」
暫くAは泣き続け、それまでずっと背中を擦ってやった
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ととこ(プロフ) - 神代優花さん» 読んでくださりありがとうございます。もし良ければ何話か教えていただけないでしょうか…?お手を煩わせてすみません… (2021年5月5日 15時) (レス) id: a0d3aa46dd (このIDを非表示/違反報告)
神代優花 - 自分と言う自が違う気がするのですが。間違いだったらすみません。 (2021年5月5日 15時) (レス) id: 5b5a130973 (このIDを非表示/違反報告)
星空の砂時計 - とても面白いですね♪ 作者さんのペースで更新を頑張ってくださいね! 私も呪術廻戦にハマり、作品を書いている者なので機会があれば何処かでお会いしましょう! *´▽`* (2021年4月24日 23時) (レス) id: a21ef6301e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ととこ | 作成日時:2021年4月13日 0時