リナリア

隆二side ページ37

『


レイカとのことがあったのは俺がオーディション受かってジェイソウルになってすぐのこと。









ジェイソウルになる前、

俺は中途半端に生きて、



学校も途中でやめて、



夜中コンビニの前でたむろするような奴らとつるんでて。









その頃の俺はそれがカッコイイと思ってた。







心のどっかではこのままでいいのか、


って思ってたけど

その時は目の前しか見えてなくって。







たむろしてた中にも女はゴロゴロいたけど、

正直、女は苦手だし、

愛想の悪い俺なんかより先輩たちのほうに集まってて。









でもこのままじゃダメって思って。





オーディション、受けたの。









昼間は職人やってたんだけど、


合間にボイトレいれて、







でもそれだけじゃ足りなくって

仕事も少し休ましてもらって。









何回も落ちて、







何回も挑戦して、









やっっとの思いで受かって。









つるんでたうちの何人かはほんとにおめでとうって泣いてくれて。









中には ボイトレとかであんまりそっちとつるまなくなった俺を
うざいって思ってたやつもいたみたいだけど、笑









・









それで三代目になって。









その頃から俺が通い始めたバーみたいなところで出会ったのが、

レイカ。









カウンターでたまたま隣に座って、




会話が弾んで。









それから毎日のようにそのバーで会っては話して…。









俺らは付き合うことになった。









女の人が苦手だった俺が、

気づいたら0じを回るまで話し込んじゃうなんて考えらんなくて。









気づいたらすっげえ好きだった、レイカのこと。









・









でも、こんなに自然なことが、

全部作られてたって知ったのは付き合って2年くらいしてから。

隆二side→←あなたside

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す