リナリア

隆二side ページ23

変われてるのかな。









そう思ったのもつかの間。





・









・









「今市さん、用があるという方が…。」









誰だろう？









急ぎかもしれない、



そう思って走ってフロントへ向かった。









嘘、…だろ？









「隆二、久しぶり。」









苦しいのは走ったから？









それとも、









俺の目の前に、アイツがいるから？









『何しに来たんだよ。レイカ。』









激しく音を立てる心臓と苦しい呼吸を隠し、

問いかける。









「そんな怖い顔しないでよ。笑



ねえ、やり直さない？あたしたち。」









……は？









時が止まったように感じた。









『何言ってんだよ。お前、結婚したんだろ？』









「あー、離婚？しちゃった笑」









『は？』









ダメだ。やっぱり、ダメ。









こいつと話してると苦しい。









あの時がフラッシュバックして、





立っていられないほど。









・









だけど、









「今市さん…？」









お店の制服であろう姿で自動ドアをくぐったAちゃんを瞳に捉えた時、



スッと苦しさから解放された。









レイカ「誰その女。あたし隆二と話してるからあっちいってくんない？」









「えっ…でも今市さん体調悪そうですよ、また今度にしてあげてください。」









レイカ「ほんと誰なのあんた、隆二の何なの？」









「カフェに来てくれるお客様です。」









レイカ「は？笑なめてんの？」









突き飛ばされたAちゃんをみてやっと我に返った。









それと同時に入口で警備をしていた警備員さんが駆けつけてきて、

レイカは帰っていった。

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