向日葵のように笑って２ (ページ15)

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あなたside ページ15

帰りの電車は隆二くんのペンギンを抱いたまま寝てた。

気づいたら最寄りで、ずっと肩を貸してくれてた隆二くんに申し訳なくなった。

「降りるよ」

甘く優しい声で起こしてくれた。

『ごめんね、重かったでしょ？』

＂んーん、俺も寝てたあ＂なんて笑ってる。

嘘かほんとかわかんないけど優しい人だなあ。

家に着くと上着を脱ぎながら＂幸せな誕生日だったなあ＂って呟いてる。

『隆二くん、お誕生日おめでとう。』

そう言って用意していたプレゼントを渡した。

小さなダイヤのついたピアス。

『これね、隆二くんにぴったりだと思ってね、これだ！ってな……』

苦しいくらいに抱きしめられて＂ありがとう＂って。

『隆二くん、生まれてきてくれてありがとう』

そう言えばうんうんって頷いて私を抱きしめたままきっと、泣いてる。

何故か私まで涙がでてきて2人で泣くっていうよく分からない空間( 笑 )

でもそれは幸せに包まれていてずっとこうしてたいって思える空間だった。

その日の夜、私たちは初めて一つになった。