梵天幹部の雑用係への溺愛がすぎる3【梵天】

１２９：とあるコンビニにて（５） ページ36

コンビニ店員モブ男(２０歳大学生)視点




今日一緒に来た男が恋人なのだとわかった。



理由は一目瞭然。




手を繋いでいたから。




相手はやや垂れ目でやや襟足周辺が長めの男。







『アイス、買ってもいい？』



「いいよ。俺も買おっかな」



『糖質オフのやつ？』



「うん」



ふいに男に電話が掛かって来ると、繋いでいた手を離して電話に出る。



手が離れるとふらりとアイスを選びに行く彼女を男が目で追う。


少し離れるのも心配そうな眼差し。



男が持っているカゴにアイスを三つ入れる彼女に、男がスマホを差し出す。



「兄貴が代わってって」


『蘭ちゃん？』


不思議そうにしながらも電話を替わる彼女。


『もしもし？うん。うん。え〜…わかった。うん』


彼女が話している間に、男が支払いを済ませる。


「何だったの？」


彼女から電話を返してもらい、袋を持つ手とは逆の手で再び彼女の手を取る男。


『蘭ちゃんが電話無視すんな〜って』


「え、無視してたの？」


『だって、蘭ちゃんが、男といるときに他の男の電話に出たりメールするなっていうから』


「俺といるから兄貴の電話無視してたの？」


『うん』

　

「いや、それは嬉しいけど……でも兄貴が不憫っていうか」



『蘭ちゃんってああゆうとこ可愛いよね』




「…兄貴で遊んだりするの怜奈だけだよ。

てか、俺といるときに他の男の事褒めないでよ」



『…そうゆうとこ兄弟だね』







兄弟で彼女取り合ってるのか？


まさかの漫画のような三角関係？


じゃあ他の見た目が良い男達は？


そう、みんな見た目が良すぎる…


まさか全員ホストで彼女は騙されてるんじゃ…

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