１１２：眠れぬ夜は（７）（万次郎） ページ19
５分後、いや、正確には４分４０秒後に万次郎がオフィスに戻って来た。
『お帰りなさい…』
万「ただいま。
…怜奈」
ついて来いと言わんばかりに名前を呼ばれると、万次郎の後を付いていく。
『ハイ…』
怒られることを覚悟してトボトボと歩く姿は叱られた子犬そのもので、他の幹部は気の毒に思いながらも思わず笑いを堪える。
無駄なものがない殺風景な万次郎専用の執務室に入る。
革張りのソファに万次郎が座り、怜奈に隣に座るようにぽんっと空いているスペースを叩く。
おずおずと隣に座ると万次郎が先ほどのやり取りが表示されたスマホの画面を開く。
万「これ、どういうこと？」
『これは…その…最近鶴ちゃんが夜空いてる時に、ストレッチとかトレーニングに付き合ってもらってて…あ、でも毎日じゃなくてたまに…』
万「…何で夜？」
『それは…その…』
口調や態度は静かで落ち着いているが、こういう時の万次郎が一番怖い。
万「何？」
適当に誤魔化すこともできるが、今の万次郎には何を言っても見透かされている気がする。
『…最近…夜…一人だと眠れない時があって…。ストレッチとか軽く体動かしたら眠れるから…』
俯き気味でぽつりぽつりと言葉を漏らす。
万「……いつから？」
『……春ちゃんのお兄さんたちが来て、私が不審者と勘違いしてから…少しして…』
一人になると
強盗だと勘違いして物置に隠れたあの暗闇の中を思い出す
息が詰まるような
手の感覚もわからなくなるような
深い暗闇を思い出す
１１３：眠れぬ夜は（８）（万次郎）→←１１１：眠れぬ夜は（６）（鶴蝶…？）
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うさ - 更新楽しみにしてます！！ (11月22日 14時) (
レス) @page47 id: 1fc943b7af (このIDを非表示/違反報告)
百合 - これは確定、、、！！春ちゃん夢主ちゃんがっ！！ (7月3日 16時) (レス) @page40 id: e72506d086 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - ルリカさん» コメありがとうございます♪全然収束しないまま溺愛されてて…オチが決まらないのでしばらく溺愛のままかもです(*´Д｀*)引き続き読んでくださると嬉しいです。 (6月30日 0時) (レス) id: 71f254d63a (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - 悠希さん» 読んでくださってありがとうございます♪コンビニ編、長すぎたかと思っていたので、そう言っていただけると嬉しいです♪ (6月30日 0時) (レス) id: 71f254d63a (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - 悠希さん» 読んでくださってありがとうございます♪コンビニ編、長すぎたかと思っていたので、そう言っていただけると嬉しいです♪ (6月30日 0時) (レス) id: 71f254d63a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朔夜 | 作成日時：2023年3月26日 22時
