梵天幹部の雑用係への溺愛がすぎる3【梵天】

１０４：お花見の後（２） ページ11

『そういえば、ボスは？』



他のメンバーはお開きになって帰ったのだとわかるが、このような飲み会の場合、そのまま泊まることが多い万次郎が居ないのは珍しいと感じた怜奈がキョロキョロする。




春「九井と仕事の話があるってオフィスに戻ってる」




『そっか。春ちゃん、残っててくれたんだね。ありがと』




春「別に」




『紅茶おいし〜…あったまったし、このまま眠れそう』




春千夜の態度が素っ気ないのはいつものことなので気にせず、マグカップを両手で包み込むように持ったまま、隣の春千夜にそっと寄りかかる。





春「あ？ふざけんな。寝るなよ？寝るならベッド行け」





そう言いつつも怜奈を退かせることはない春千夜。





『ん〜…最近ベッドに入るとなかなか寝れないんだよね〜』




明日晴れるかなーというような軽い感じで怜奈が呟く。






怜奈が弱音を吐くのは珍しい。






春千夜の長いまつ毛が軽く揺れるが、マグカップに視線を落としている怜奈は気づかない。

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