69:ある日常の朝2(九井) ページ22
徹夜明けなのだろうかと思い、起こさないようにリビングの照明は付けずに隣接するアイランドキッチンの照明だけ付けて朝食を作り始める。
カチャカチャと小さく鳴る食器の音やスリッパの音でぼんやりと目を覚ます九井。
自分の部屋では聞くことのない音にだんだんと意識がはっきりとしてくる。
徹夜明けで疲労がピークに達した午前3時、自分の部屋まで帰るのが億劫だったため、悪いと思いつつもオフィスから近いフロアにある怜奈の部屋へと合鍵で入り、ソファーで眠りについたのを思い出す。
『あ、おはよ〜。朝ごはんできたけど、食べる?まだ寝る?』
長い髪を緩く団子にアップにした怜奈が九井に気づいて声を掛ける。
「…食べる。悪い、勝手に入って寝かせてもらった」
『ううん、徹夜明けでしょ?お疲れ様』
「顔洗ってくる。洗面所借りるな」
『うん、どーぞ。あ、卵、だし巻き卵でいい?目玉焼きがいい?』
嫌な顔一つせずに、当たり前のように朝食の用意をしてくれている怜奈。
「あ〜…だし巻きがいいかな」
『了解〜』
洗面所へ行くとドアを閉めて軽くため息をつく九井。
あんなやりとりでニヤけてしまいそうになるなんてヤバいだろ。
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ゆう - 今までよんだ中でー番おもしろいです!いつもありがとうございます!これからもがんばってください! (11月14日 21時) (レス) @page12 id: 8a7e22f16f (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - 百合さん» 続編も読んでいただいてありがとうございますっ!嬉しいコメで頑張れます♡ (6月19日 19時) (レス) id: c86157d70c (このIDを非表示/違反報告)
百合 - うん、最高。←ホントに大好きです💖 (6月16日 15時) (レス) @page48 id: e72506d086 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - 東雲アカリ*さん» コメありがとうございます♡長いのに読んでいただけて嬉しいです♪ (2023年3月26日 20時) (レス) id: c86157d70c (このIDを非表示/違反報告)
東雲アカリ*(プロフ) - 初コメ失礼します!面白くてつい一気に読んでしまいました!続き楽しみにしてます! (2023年3月23日 23時) (レス) id: 0a20fc4a51 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朔夜 | 作成日時:2023年2月9日 18時