12 相手 ページ13
及川side
部活中も零から目が離せなかった。
昼休みの話が頭から離れない。
誰に彼氏役を頼むんだろ…
後輩ちゃんたちの誰かなんだろうけど…
うぅ…
零が後輩ちゃん皆と仲よすぎてわかんないよ〜
何、あの後輩ちゃんをイジって楽しんでる笑顔っ
めっちゃ可愛いんだけど!
あんなの見たら誰だって落ちるだろ!
バコッ!!
岩「ボサッとしてねぇで練習しろ!」
岩ちゃんのサーブが後頭部を直撃した。
及「うぅ…うぃっす」
結局、相手が誰だかわかんないまま部活が終わった。
着替え終わってマッキーたちと話してたら、いつもはすぐに帰る国見ちゃんが珍しくまだ部室にいた。
及「あれー、国見ちゃん、まだ居たんだ。珍しいね」
国「あ、はい…零さん、待ってるんです」
まだかな、とスマホの画面で時間を見る国見ちゃん。
「「!」」
俺と岩ちゃん、マッキー、まっつんは固まった。
及「え…国見ちゃん…」
今
なんて?
岩「零と帰んのか?」
よくぞ岩ちゃん、聞いてくれた。
国「はい、帰り道一緒なんで、一緒に帰ろって言われて」
松「あぁ、確かにそうだよな」
いや、及川さんも途中まで一緒方向だし!
及「そ、それって零からいってきたの?」
声が震える
国「はい、部活始まる前に」
驚愕の色を隠せない3年を前に国見ちゃんが不思議そうにする。
国「どうかし…あ」
国見ちゃんのスマホが光る。
ちらっと見えたL○NEの画面。
国「零さんだ…じゃあお先に失礼します」
ぺこっと頭を下げてさっさと出て行く国見ちゃん。
は?
待って
零とL○NEしてんの?
しかも、ちらっと見えたけど、スタンプもあった!
俺なんて既読スルーばっかなのに?
たまぁに、一言「わかった」とか「ウザ」とか最長四文字の返事しか来ないのに?
岩「ざまぁ」
花「ごしゅーしょーさま」
松「ドンマイ」
3人がすれ違いざまに肩を叩いて部室を出て行く。
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作者名:朔夜 | 作成日時:2017年3月9日 23時