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少年は2人に気付き、話しかけてきた。
「タクシーかい？」
すぐ近くに置かれた車に指を指して言うが、康一と(ナマエ)はそれを無視して、歩き出す。その後ろを少年が追いかける。
「アルバイトでこれから帰るだけだから安くしときますよ。市内まで18万リラでどう？」
「18万って、えぇと…」
『日本円で1万円ぐらいだよ。君、ちょっと高いよ？もう少し安くしてくれないかな？』
「へぇ〜…言葉、すごくペラペラですね。イタリア住んでたことあるとか？」
『私はここに住んでるけど、康一君は…』
「そうなんだ。それじゃあ、いつでも会えるってわけだ」
少年は(ナマエ)との距離を詰めてジロジロと見つめる。
「ふぅーん。君、可愛いね」
『えっ？』
突然のナンパに驚く2人。
だが、話を戻そうと康一が話す。
「そんなことよりも！君が運転するの？中学か高校生っぽく見えるんですけど。あと、警備員に何か渡してたの？チラッとお金が見えたけど。あれ何？」
「まぁまあ、どちらもそう気にしないで。じゃあ、1万リラでいいよ。チップもいらない。ピッタリ1万で市内まで」
「1万って約…500円！？」
『ちょっといい、康一君』
康一の耳に口を近づけ密かに話す。
『言い忘れてたけど、イタリアって治安が悪いの。特に、観光客狙いのスリとか詐欺が多いから気を付けて』
康一から離れると、空港の時計を見る。
『こりゃ、ちょっと遅刻かな？そろそろ行くね。康一君、良いイタリア旅行を！チャオ！』
「ありがとう！チャオー！」
康一に元気良く手を振ると、去ってしまった。
「彼女と一緒じゃないんだね。それで、どうするの？」
「いいです。ちゃんとタクシー乗り場で…」
そのタクシー乗り場を見れば、タクシーを待つ長蛇の列ができていた。
「どうします？」
「……ほんとに1万？」
彼に振り向きもう一度確かめる。
「1万。その代わり、荷物は自分で積んでよね？チップは無しなんだから」
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ぱるめん(プロフ) - お久しぶりです。コメントありがとうございます！これからも応援をよろしくお願いします！ (2019年1月13日 22時) (
レス) id: 5159b5f555 (このIDを非表示/違反報告)
ニックネーム(プロフ) - すごく面白くて続きが気になります！更新がんばってください！！ (2018年12月5日 16時) (レス) id: 8b8855a9c6 (このIDを非表示/違反報告)
十音 - あ〜良いこと言う!! (2018年12月2日 23時) (レス) id: 75f3298f74 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるめん(プロフ) - 確かに、助け合いは大切ですね。何かあれば、またお願いします。 (2018年12月2日 23時) (レス) id: 5159b5f555 (このIDを非表示/違反報告)
十音 - コメ返に追い付けないww (2018年12月2日 23時) (レス) id: 75f3298f74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱるめん | 作成日時：2018年11月30日 20時
