. ページ28
ジョルノは刑務管の目を欺き刑務所を出て、ネアポリス中・高等学校の中等部寮へと帰って来た。
途中でやや強めの風が吹き、誰かから何か手伝って欲しいというお願いをされた。それでもジョルノはライターの炎を消さないようにと、片手で風避けを作ったり、頼みを断ったりもした。そして、やっと自分の部屋へと戻ってきたのだった。
「やっと寮まで戻って来れたぞ…ふぅ〜」
神経を尖らせながらいた事、ここまで炎を消さずに来れた事に安堵し、大きく息を吐いた。
しかしその吐息で炎が大きく揺れ、消えそうになる。
「っ！！」
咄嗟に口を抑え、炎は無事であった。ジョルノはこれで分かった。今、少しでも気を抜いてはいけないのだと。気を抜く瞬間などないのだと。
するとジョルノは、机に置いてあったパン一つを手に取り、真ん中をかじるとそこにライターを刺した。ずっと手に持っていては疲れる、ライター支える手の代わりとしてだ。さらに、そのパンをまた机に置き、一緒に置いてあった本、目覚まし時計、小物入れを風避けとして周りを囲むように設置した。
「ふぅ…これでライターは倒れないし、空気が多少動いてもライターの炎はガードされる。あとは、ポルポの言う通りただひたすら明日の午後3時まで残り23時間、見張ってればいいんだ」
ここでジョルノは本当の安心についた。
「そうだ。念のため、窓の鍵もきちっと閉めておこう。いきなり窓が開いて風が吹き込まないように…」
窓に近づき、鍵に手をつけようとしたその時だった。部屋のドアが勝手に開いたのだ。そう言うよりは、部屋の外にいる誰かが扉を開けたのだ。
ノックもせずに入ってくる相手に不審に思っていると、扉近くの鏡に相手が映し出された。映っていたのは広瀬 康一だった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 301人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「愛され」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぱるめん(プロフ) - お久しぶりです。コメントありがとうございます！これからも応援をよろしくお願いします！ (2019年1月13日 22時) (
レス) id: 5159b5f555 (このIDを非表示/違反報告)
ニックネーム(プロフ) - すごく面白くて続きが気になります！更新がんばってください！！ (2018年12月5日 16時) (レス) id: 8b8855a9c6 (このIDを非表示/違反報告)
十音 - あ〜良いこと言う!! (2018年12月2日 23時) (レス) id: 75f3298f74 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるめん(プロフ) - 確かに、助け合いは大切ですね。何かあれば、またお願いします。 (2018年12月2日 23時) (レス) id: 5159b5f555 (このIDを非表示/違反報告)
十音 - コメ返に追い付けないww (2018年12月2日 23時) (レス) id: 75f3298f74 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぱるめん | 作成日時：2018年11月30日 20時
