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ジョルノside ページ30

その後は、ライターの炎が消えぬように早歩きで階段をかけおり、外へ向かった。


「危なかった…もう少しで炎を消されるところだった。このジョルノ・ジョバァーナには夢がある…その夢の第一歩のため、なんとしてもこの炎は守らなくては」


僕は改めてこの試験を覚悟し…



-君の覚悟はいいね。けど、ちょっと視野が狭くて、周りが見えていないんじゃないかな?例えば、こんな風にね…


「ッ!今のはッ…なッ!!」


監房で聞こえたあの少女の声が僕の耳元で聞こえたのだ。
そして、階段を降りきろうとしたぼくの目の前を冷たい水飛沫が横切った。


「おっと、危ない!すまんのう、階段の掃除をしとったんじゃ…」


用務員の爺さんは頭をかきながら謝ると、ブラシを手に取り床磨きを始める。


「いやぁ、飛沫だけで水がかからなくて良かった、良かった」


爺さんはそう言うが、ぼくは違った。むしろ、逆だ。
急に冷たくなった手に目をやると、手は濡れていた。


まさか…だろ?


ゆっくりと片手を退かし、目を丸くした。


「なんてことだ…まずいぞ…まだ"1時間しかたっていないのに"…炎が…」



濡れてしまったライターには炎はなく、消えてしまっていたのだ。


もう一度、ポルポに頼んで再トライさせてもらえるだろうか?いいや、そんな甘いヤツなら、こんなテストでぼくを試しはしない…


崖に突き落とされた気分だった。組織に入る折角のチャンスを短時間で終わらせてしまうことに悔しくて仕方ない。手すりにライターを置き、心とこれからのことを整理することにした。


「炎?まさかそのライター。付かなくなったのかの?壊しちまったのかの?このわしのせいで?」


「いや、あなたは関係ないです。どうしたものか考えてるだけですので」


「でも、何か見たところ壊れてはいないようじゃがの…そのライター、まだガスが出とるじゃあないか」




……えっ?


ライターに近づきそう言った爺さんの言葉に、ぼくの心に希望とも呼べる光が差した。


「今、何て言いました?」


「ほら、ガスの出とる音がするじゃあないか。壊れていないと思うんじゃが…」


耳をすませば、シューっとガスの音が微かに聞き取れた。

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ぱるめん(プロフ) - お久しぶりです。コメントありがとうございます!これからも応援をよろしくお願いします! (2019年1月13日 22時) (レス) id: 5159b5f555 (このIDを非表示/違反報告)
ニックネーム(プロフ) - すごく面白くて続きが気になります!更新がんばってください!! (2018年12月5日 16時) (レス) id: 8b8855a9c6 (このIDを非表示/違反報告)
十音 - あ〜良いこと言う!! (2018年12月2日 23時) (レス) id: 75f3298f74 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるめん(プロフ) - 確かに、助け合いは大切ですね。何かあれば、またお願いします。 (2018年12月2日 23時) (レス) id: 5159b5f555 (このIDを非表示/違反報告)
十音 - コメ返に追い付けないww (2018年12月2日 23時) (レス) id: 75f3298f74 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぱるめん | 作成日時:2018年11月30日 20時

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