＊ ページ19
「……ん……？？」
目を開けたら、見知らぬ天井が見えた。
って、起きた時の常套句みたい。
でも本当にそう。
どこだろ、ここ。
何でここにいるんだろ？
「……伊野尾ちゃん、気が付いた？」
「……やまだ……？」
視線を右の方にズラすと、そこには山田がいた。
俺のことをじっと見て、微笑んでる。
安心したような表情。
何だっけ、何があったんだっけ……。
確か、俺急に眠たくなって……。
「えっと、何が……？」
「ここ、俺んち。
本当は伊野尾ちゃん家に運びたかったんだけどね、どこに何があるのかとか分からないと看病出来ないから」
「そうなの……？」
「伊野尾ちゃん、体調悪かったのにムリしたからだよ。
食欲も無かったんじゃないかって、往診に来てくれた医者が言ってた。
点滴打ってる間もずっと起きないし、心配したんだからね」
「……ごめん……」
往診、医者、点滴。
山田に迷惑かけてしまった。
そういえば昨日からダルくて、あんまり食べてなくて。
朝も気付かないフリしてそのまま家出たんだよな。
「あ、収録は！？」
「無事に終わったよ。
撮り終えてから倒れる辺りはプロ意識あるなって感心しましたけど。
もうこれっきりにしてよね、マジで」
「すみません……」
さっきから謝ってばかり。
あと、右手がすごくあったかい。
視線を右手にやれば、山田が俺の手をずっと握ってくれてる。
「あ……」
「ん？あっ、これは……」
慌てて山田が離そうとする。
でも離したくなかったから握ったままでいた。
伊野尾ちゃん、ちょっと、とか言ってるけど無視したら、抵抗を止めた。
だって、あったかいんだよ。
ずっと握ってくれてたんだね。
伸ばしてた右手を、山田の手を握ったまま折り曲げて顔に近付けて。
おでこに当てれば、俺の体温のが高いからちょこっとひんやりもして。
まだぼんやりとしてるけど、山田のことを見つめた。
心から微笑んで、お礼を言う。
「ありがとう、やまだ」
「あ……うん……。
伊野尾ちゃん……俺……」
「ん……？」
「あの……俺、伊野尾ちゃんがメンバーだからとかでこんな家で看病とか、あの、それだけじゃなくて。
俺、俺さ、伊野尾ちゃんが、ね、あの……」
「んふふ、俺が何なの？(笑)」
ちょっとテンパってる山田珍しい。
まだぼんやりだから、あんまり俺もよく分かってないんだけど。
どうしたんだろ、と言葉を待ってると、山田が握ってた俺の手を両手で包み込んだ。
ん？？
「俺……伊野尾ちゃんが……！！」
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りりた(プロフ) - まみさん» こんにちは、りりたです。小説が完成しましたので移行先にてお読みいただけますと幸いです。宜しくお願い致します。 (2017年4月4日 17時) (
レス) id: 617a50f5a2 (このIDを非表示/違反報告)
まみ - ありがとうございます。嬉しいです。 (2017年4月4日 9時) (レス) id: 2d32cf5372 (このIDを非表示/違反報告)
りりた(プロフ) - まみさん» かしこまりました。こちらのページが現在いっぱいになってしまいましたので、移行後に書かせて頂きたいと思います。少々お待ち下さい。 (2017年4月4日 0時) (レス) id: 617a50f5a2 (このIDを非表示/違反報告)
まみ - できれば家に帰ってから嫉妬するという感じがいいです。でもどんなやまいのも好きなので何でも大丈夫です。 (2017年4月3日 23時) (レス) id: 2d32cf5372 (このIDを非表示/違反報告)
りりた(プロフ) - まみさん» たくさんいらっしゃる素晴らしい占ツクの作者様の中から、お選び頂いて、こうしてリクエストして頂けることは光栄なことだと思います。リクエストの、事件をやまいので、というのは芸人さんを山ちゃんに置き換えてということですか？ (2017年4月3日 13時) (レス) id: 617a50f5a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りりた
| 作成日時：2016年12月2日 4時
