紫紺の記憶 ページ18
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どこか暗い顔をしているお客様が来られた
目は合わない、けど私がふと目を離せばお客様からの視線が感じられる
特に何かをした覚えもないのでそれはあちらの都合なのだろう
私はお客様を奥へご案内した
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
…貴方が……記憶…預かってくれるんですよね…？
…俺の記憶……預かってくれませんか…？
俺はとある国で幹部をやってます………一応…
周りに勧められて軍隊に入隊して……
特にこれといった目標もなく…いつの間にか幹部になってました……
俺には入隊したころから、よく気にかけてくれる先輩が２人いました…
２人ともよく笑う人で……よく喧嘩もしてました……
２人以外、隊の中で親しい人はいませんでした…
だからか……目上にはヘコヘコするとか……同期の事を下に見ているとか……そんな事を陰でよく囁かれてたみたいです…
先輩２人がずば抜けてて…先に幹部になって………そしたら俺は幹部候補になって……
あっという間でした
２人が口利きをした…とか……何かコネを使った…とか……陰口はどんどん酷くなって……
さらには、自分の所為で先輩２人、その他の幹部のある事ない事がどんどん誇張されてしまいました……
自分の所為で……自分がいなければ…
その思いを抱えたまま…俺は幹部へ昇進しました…
幹部になってからも……どこか自分を卑下していて…
自分は成り上がり……実力ではなく…運でこの地位にいる……
その考えが徐々に頭の中に浸食していきました…
でも……それでも他の皆さんは優しくて……
こんな人達に自分が混ざって良いのか
そうも考えてしまって……
どうしても……マイナス思考になって……苦しくて…苦しくて……
……ずっとずっと悩んで……一人で考えていた…
そしたら…ある日先輩が言ったんです……
運とか、コネなんかで幹部になれるほど甘い世界じゃない
うちの総統閣下がそんな人間だと思うか
少なくとも、私やアイツが口利きしようが、その耳が傾くことは絶対にない
言いたい奴には言わしておけ
って……
本当……正義感の塊って感じで……カッコよくて…
だから……人を庇って散々な目に遭う……
俺の代わりにあの人はっ………
本当ならっ……………
俺が……………
あの人じゃなくて………俺が“ああ”なっていれば良かったよに……
あの情景を思い出すのが辛いんです……
どうか…記憶を預かってください……
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琥珠(プロフ) - もちもちさん» もちもち様、コメントありがとうございます！タイトルは結構悩んだので、そう言っていただけてとても嬉しいです！本編も読み込んでもらえたようで何よりです！！( ´∀｀) (2020年8月5日 12時) (
レス) id: c1b610a55d (このIDを非表示/違反報告)
もちもち(プロフ) - なんか気になるタイトルだったので試しに読んでいったら途中で泣いてしまいました…この小説にあえてよかったな…って思ってます (2020年8月2日 20時) (レス) id: a0528e05ef (このIDを非表示/違反報告)
琥珠(プロフ) - 藍さん» 雄黄はchiさんです！(^^)b様付けは、私の小説を読んでくださった方への敬意としてつけさせて頂いています！ (2020年7月17日 1時) (レス) id: c1b610a55d (このIDを非表示/違反報告)
藍 - 様がついてるそんなんじゃないのに僕 (2020年7月17日 1時) (レス) id: 8c6028ae84 (このIDを非表示/違反報告)
藍 - え雄黄誰 ずっと雄黄がshoかとおもっとった (2020年7月17日 1時) (レス) id: 8c6028ae84 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：琥珠 | 作成日時：2020年5月15日 1時
