優しい人皆が皆、耐えられると思わないでください【ハイキュー】【青葉城西高校】

優しい人32 ページ33

貴方side



姫,花「優しい人皆が皆、耐えられると思わないでください」


それを聞いた途端、私は色んな感情が溢れた。



姫花と花那に皆と敵対させてしまった事に対しての悔しさ。

今、何をすればいいのか分からない自分への情けなさ。

姫花と花那を苦しめた花穏ちゃんへの憎悪。


そして、何よりこんな事になった原因である自分への怒り。

そんな負の感情が一気に出てきたらそれはもう溢れてしまう訳で。


気が付いたら私は花穏ちゃんに近づき、胸ぐらを掴んでいた。

何だかこれ、花那の時を思い出すな。


姫,花「A！？」



『ねぇ、姫花と花那に何を言ったの？』


花穏「はぁ？」


『早く答えて。早く！』


花穏「別に、あんたが超がつくほど優しいらしいからそのまま嫌われていれば良かったって言ったのよ。

それに、そいつらにも嫌われてもらおうと思って」


何で、何でそんな事が出来るの。人を傷つけてまで好かれたいの？

誰かを犠牲にしないと周りから好かれないの？


そんな事しなくたって私は仲良くしたかったのに。仲良くなって沢山話をしたかったのに。

私じゃ力になれないの？私が貴方にどんな酷いことをしたの？

そうじゃなかったら、どうして私が嫌われるように仕向けたの？


色んな疑問が浮き上がってくる。どれも私じゃ答えを見つけられないものばかり。

あぁ、もうダメだ。優しい口調で話すなんて無理だ。



『人を陥れてさぁ、何が楽しいの？そんな事をしないと人から好かれないとでも思ってるの？』





花穏「何言ってんのよあんた。バッカじゃないの！？好かれたいからしてるんじゃないの！

楽しいからしてるのよ！！」


何、言ってるのこの人は。人を陥れるのが楽しいなんて。そんなの、狂ってる。

何が理由があるのかな、なんて思ってた私が馬鹿だった。


この子は、元からこんな風なんだ。

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