余命１年と告げられた戦闘狂の彼女【神威】

冗談にしたい ページ20

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抱きしめていた腕を離し、

私を見て、

大きく目を見開いたまま動かない神威。






神威「…冗談、でしょ？」





青い瞳が揺れている。

その目に 光は無い。





「冗談って、言いたい…」





途端再び、すごい力で抱きしめられた。

体と体の隙間が全くないほどに。





神威「なん で…？…っ、どうして Aが」





私を抱きしめる神威の腕も、声も、

凄く 震えてた。





「…神威…、っごめ、ごめんなさ」





神威「いやだ、…嫌だ。

死ぬなんて 絶対に、許さない」





「っうぅ…怖い よ…、

死にたくないよ、神威…っ」





もう言葉は何も返ってこなくなった。

ただ彼の息の音だけが
耳元で不安定に聞こえてた。





その日はずっと、ずっと

痛いほど抱きしめ合って、でも

私の意識が無くなる その瞬間までずっと、




神威の身体は震えたままだった。

　

　
　
　


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