余命１年と告げられた戦闘狂の彼女【神威】

残酷な真実 ページ19

□

　
　
　
　
　
　
　

　
　
　
　
　
　
神威｢聞いて欲しい事？｣

　
　

「う、ん…聞いて欲しい事…」







神威の目を見て真剣にそう伝えると、






神威｢わかった。俺の部屋入って｣






今から話す内容は、

すごく大事な話だと神威も察して、

自分の部屋に私を入れた。








神威｢隣、おいで｣




先にベットに腰掛けた神威がそう言って

自分の横を軽く叩いた。





「…」





座ってからも、なかなか喋り出せない私に







神威「大丈夫。待ってるから」




そう言って私の手を握って

私の言葉をずっと待ってくれる神威に、

また涙がこぼれる。






「っ…あのね…」





神威「うん」





「少し前に、頭が痛く、て…

神威に運んでもらった事が…っあったで、しょ？」





神威「あったね」





泣きながらで、途切れ途切れの言葉でも

ちゃんと私のほうを見て相槌をうってくれる神威。







「…っそれで、その日、からっ、

体調がずっと悪く、て…

昨日、お医者さんに、診てもらった、の」






神威「…ん」






「黙ってて、ごめんな、さい…っ」






神威「うん…いいよ」






「…それ、で…っ」







でも、そこからがやっぱり言えなくて、


また黙り込んで泣き続ける私を

今度は抱きしめてくれる神威。







神威「…それで、何て言われたの？」





昨日、お医者さんに診てもらった結果が

今の私のこの反応なわけで、

良い結果だったとは言い難い。



それを神威も理解して、

神威の声から不安が伝わってくる。




　
　

「私…私ね」
　





本当は言いたくない。

でも黙ってたら、神威はもっと辛い思いする。


…大きく深呼吸してから、言った。


　


「…あと、一年も生きれないんだって」
　
　

　

　









神威「…___え？」
　
　
　

　
　
　
□

冗談にしたい→←聞いて欲しい事

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す