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少しの異変 ページ2


 
 
 
 
 

初めはいつもと変わらない、何ともない1日だった。



「痛っ…!」



いきなりの強い頭痛に思わずしゃがみ込んだ。なんだか嫌な感じがする痛みだった。



神威「A?どうしたの」



私の様子に気がついた神威が傍に寄り、顔を覗き込んでくる。そんな神威に気を遣う余裕もなく俯いたまま目をギュッと閉じた。



「大丈夫…ちょっと頭痛がするだけだから」

神威「ちょっとどころじゃないでしょそれ、部屋まで運ぶよ」

「平気だよ。多分すぐ治るから」



必死に笑顔を作った。本当は耐えられないほど痛いけど、神威には心配かけたくないし…ただの頭痛だから。と、自分に言い聞かすように考えた。



神威「嘘。Aって本当嘘つくの下手だよね」

「きゃっ」



神威はひょいと私を抱き上げると、部屋へと歩き始めた。



「…神威には適わないなぁ」

神威「当たり前。疲れてるんでしょ?しばらく休みなよ」



私の部屋に着きベットにゆっくり私を下ろして、優しく私の頭をなでてくれる神威。その手に触れられると痛みが和らぐ気がした。



「でも…まだ仕事が残ってるし」

神威「俺が全部やっておくから」

「え!?嘘!神威が自ら?!」

神威「ちょっ、そんな大きい声だしたら」



自分の大きな声で頭のキーンとした痛みが大きくなって、口を噤んだ。思わず「痛い」と声が漏れる。



神威「あーあーほら、頭に響いた…自分の女が辛い時に、それ放置する男なんて居ないでしょ普通」

「…あ、りがとう」

神威「じゃあ寝てなよ。おやすみ」



…神威が部屋を出て布団に潜ってからも、私は感動していた。「頭痛くらいで甘えるな」って言われるかと思ってた…いつも戦闘以外は絶対動かない神威が、半分ならまだしも全部手伝ってくれるなんて。

艦体に隕石でもぶつかるかな…そんなこと考えながら無理やり目を瞑って眠った。この日から私に少しの異変。
 
 
 



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さな(プロフ) - 神那さん» ありがとうございます!そう言ってもらえて嬉しいです^^* (2017年12月13日 2時) (レス) id: e49a683dbf (このIDを非表示/違反報告)
神那 - 面白いし、最高です! (2017年10月4日 0時) (レス) id: 6320c90aad (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - 琉也さん» わけあって違うアカウントで返信させてもらいます。ありがとうございます!是非私も聞いてみます!!! (2016年8月4日 15時) (レス) id: 80013a6d2e (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - リンさん» わけあって違うアカウントで返信させてもらいます。ありがとうございます!確かに私オレンジ聴いてそこから参考にした部分もありますww大正解ですね! (2016年8月4日 15時) (レス) id: 80013a6d2e (このIDを非表示/違反報告)
琉也(プロフ) - 感浄ハレーションって曲とお話がすごく合ってて感動するから聞きながら読むの他の読者様にも広めていきたい… (2016年7月27日 17時) (レス) id: c927d4f166 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さな x他2人 | 作成日時:2016年1月17日 18時

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